【 金融庁 】伊藤長官体制2期目が始動 今夏の幹部人事は「無風」

今夏の幹部人事は伊藤豊長官以下、主要局長の顔ぶれが変わらない「無風」となった。金融機関の不祥事対応などに辣腕を振るった伊藤氏への庁内外の評価は高く、続投となった。

「監督局の分割を柱とした大規模な組織再編を軌道に乗せるために安定感を重視した」

 伊藤長官周辺筋は2期目の布陣をこう解説する。

 実際、「銀行・証券監督局」局長には監督局長だった石田晋也氏が、「資産運用・保険監督局」局長には総合政策局長だった堀本善雄氏がそれぞれ横滑り。「甲乙つけがたい実力者」とされる旧大蔵省同期入省の2氏が引き続き伊藤長官を支える。

 石田氏は監督局で大手行を担当する第一課長や、地銀などを所管する第二課長を歴任した金融監督のスペシャリスト。今事務年度は公的資金の活用や再編促進などを通じて地域金融機関の経営基盤を強化し、地方創生の取り組みにつなげる「地域金融力強化プラン」の推進が最大のマンデートとなる。

 堀本氏は、40代で金融コンサルティング会社に転じ、霞が関に出戻った「日本版リボルビングドア」の先駆け的な存在。前職の総合政策局長時代に成果を上げた資産運用立国関連の施策をさらに充実させると共に、不祥事が続く保険業界の体質改善を図ることが課題となる。庁内では「この1年の働きぶりでポスト伊藤の長官レースの帰趨が決まる」との見方もある。

「金融の信頼を守り、明日への挑戦を拓く」

 発足から四半世紀を迎えた金融庁は8月3日、新たなスローガンを発表した。伊藤長官自身が25年8月に直轄の委員会を立ち上げ、1年がかりで練り上げた鳴り物入りの金融行政バージョンアップ宣言だ。

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