マイナス環境をしなやかにしたたかに生きる 【 私の雑記帳 】

人口減少下でやるべき事

 

「日本は少子化社会だから、成長しない国だと決めつけるのはいかがなものか。人口は当分1億人以上が続くし、欧州やアジアなどの他の国々と比べても遜色はないし、人口減少の傾向をそう悲観的にとらえる必要はない」と某識者は語る。 

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 何事も悲観的にとらえず、日本が世界の中でどういうポジションに立っているのかを中長期的に見据え、今、何が出来るのかを考え、やるべき事をやる─という姿勢が求められているのではないかという識者の考え。 

 今、日本の人口は約1億2000万人。それが2070年には9000万人を割るとされる。65歳以上の高齢者の占める比率は現在約30%だが、これが2040年には約35%になり、やがては全体の4割を占めるという予測。 

 人口減、少子化・高齢化の流れは今後も続き、日本経済にとってはマイナス要因として捉えられている。要は、急には変えることのできないこうした状況下をどう生き抜くかということだと思う。 

 1人当たりGDP(国内総生産)で見ると、世界1位はリヒテンシュタイン(約21万7927ドル)、2位はルクセンブルク(約14万8246ドル)で3位アイルランド、4位スイス、5位シンガポールと人口小国が上位を占める。 

 日本は、香港、台湾などにも抜かれて36位(約3万5973ドル)という状況。ちなみに35位は韓国(3万6226ドル)、37位はチェコとなっている。 

 先進7カ国の中でも、日本は最下位にあり、人口世界3位の米国は、1人当たりGDPは8位(約8万9991ドル)。人口の少ない国々が知恵を絞って努力し、1人ひとりの生活水準を高めているのに比べ、何とも悔しい話である。 

 日本が国として近代化を目指した明治維新(1868)から160年近くが経つ。開国によって長らく続いた江戸幕府が消滅。政治体制がガラリと変わり、明治政府は近代国家を目指して様々な改革を進めた。 

 その後の第2次世界大戦で敗戦国となった日本は、焦土からの復興を成し遂げる。こうした〝2度の危機〟を先人たちは乗り越えてきた。今、〝第3の危機〟を迎えて、どのような国を目指すのかという命題である。

 

しなやかにしたたかに… 

 

 人口減少は確かに経済規模の縮小を招くが、それだけではない、何かもどかしさを感じるのは筆者だけではないだろう。 

 リヒテンシュタインは中央ヨーロッパに位置する立憲君主国家(公用語はドイツ語)で、人口は4万人余。金融や不動産、情報通信などのサービス産業、つまり第3次産業が全産業の45%強を占める。第3次産業で生きている国と取られがちだが、第2次産業(製造、建設、電力)が占める比率も44%強と高い。 

 一方、第1次産業(農林水産)は0.1%と低く、近隣のフランスやドイツからの輸入に依存する。近隣諸国との共存共栄関係を維持しながら、自分たちの強みを発揮しているということであろう。 

 ベネルクス3国の1つ、ルクセンブルク(1人当たりGDP世界2位)にしても、隣国のオランダ、ベルギーとの共存共栄を図る人口約67万人の小国。 

 金融、保険などのサービス産業で経済を運営する反面、タックスヘイブンの異名を取り、一部の企業や富裕層が租税を逃れるなど、欧州のみならず、他の国々との摩擦が生じているのも事実。 

 総じて言えば、混沌とした世界情勢の中で、それこそ、〝しなやかにしたたかに〟生きている国ということであろう。 

 人口約900万人のスイスが常に〝豊かな国〟として存続しているということも併せて、日本のあるべき姿を見極め、国、企業、国民(個人)が三位一体となって基本軸を見定める時が来ていると思う。

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