AZ-COM丸和HDとセイノーHDが異例の“資本なき提携”

和佐見氏が西濃運輸会長に

 

 異例の”資本なき提携”─。業務提携を発表したAZ-COM丸和ホールディングス(HD)とセイノーHD。その中で注目を集めたのは、資本提携もせず、合弁会社も設立せず、AZ-COM丸和HD社長の和佐見勝氏がセイノーHDの中核会社・西濃運輸の非常勤会長に就く点だ。同氏は取締役にも就かない。 

「明日のことは見えても、2〜3年先は見えない。人間関係がものを言う」─。和佐見氏はこう語る。人口減少が進む中で物流業界の人手不足は深刻化。加えて、「物流2024年問題」でトラック運転手の労働時間の上限規制が始まり、荷物の運べない事態が起こるとも言われる。 

 セイノーHD社長の田口義隆氏は「物流企業としての社会的使命を果たすには、1企業の取り組みだけでは限界がある」と強調。連携による相互補完を実効あるものにするためにも、 

和佐見氏を西濃運輸の会長に迎えることで、現場で働くセイノーグループのスタッフにも「和佐見社長が同じ船に乗っている」(同)という認識を持ってもらおうと考えた。 

 それに対してトラック1台で運送業を始めた和佐見氏は「最初は固辞したが、西濃運輸の創業者である田口利八氏を目標に物流業を歩んできた経緯を踏まえて引き受けた」と話す。 

 セイノーHDは全国幹線網や特積み輸送に強みを持ち、AZ-COM丸和HDは小売り・店舗向けの3PL(物流一括請負)で実績を積む。両社が垣根を越えて物流の上流から下流までを一気通貫でつなぐことができれば大きなシナジーが生まれるだけに提携の詳細が注目される。

佐藤薬品工業社長・佐藤雅大が語る「和漢薬のふるさと奈良でVUCAの時代に勝ち残りを賭ける」