
仲間といかに楽しんで勝つか─。わたしはこの価値観を大事に、2018年にSNSマーケティングの会社を創業しました。わたしがこの価値観にこだわるのは、学生時代にブロガーのマーケティング会社で雇われ社長をしていた頃、ある日、オーナーが会社のお金を持ち逃げしていなくなって絶望を味わったからです。
嫌な人と働くことは人にとって一番の苦痛であり、人の悩みはほぼ人間関係に尽きます。ですから人事部は経営機能だと考えています。組織づくりを行う上で、楽しんで働けているか、誰かが嫌な思いをしていないかが組織づくりの上で最大の関心事です。音楽や部屋の明るさなどオフィス環境もさながら、会社負担で部下が先輩におごるシステムを構築したり、人を育てられる人間を一番に評価したり、どうすれば会社が楽しくなるかを考える専門部署もあります。
当社の大きな転機ともなったのは、渋谷マークシティへの本社移転です。2019年に、不動産屋さんから「渋谷マークシティの物件が空いた」という連絡がありました。当時まだ創業して1年半頃で、時はコロナ禍真っ只中。まだ社員数20~30名ほどの小さな会社です。どう考えても身の丈に合わないサイズの物件でしたが、若さもあってか、勢いで借りてしまいました。この判断が良かったのか、オフィスの空間を人が埋めるように社員が増えていき、業績も30億、70億、100億と、どんどんと増えていきました。
しかし、5期目に売上120億円を超えてから3年間、業績は横ばいで壁にぶち当たります。ベンチャー企業で3年間伸び悩むということは衰退を意味します。精神的にも厳しい3年間でしたが、諦めずに人と新規事業に投資を続けました。
そしてようやく昨年2025年度は長いトンネルを抜け、売上は310億円、社員数も526人と大きくジャンプ。
昨年はみずほ銀行から60億円の融資も決まり、「働きがいのある会社」ランキング(中規模部門・従業員100~999人)で国内1位に選出され、非常に嬉しい出来事が続きました。振り返ると、オフィス移転から会社も自分も劇的に変わっていったように思います。
わたしの根源的な野望は物質的な富というより、出来るだけ多くの人と関わりその人の人生を良くしたいということです。企業規模を2040年までに社員数3000人を目指しているので、そのために売上2000億円を目標に掲げています。
今後は、社会に求められる企業として、既存の広告代理店の枠を超え、自らが事業を創出・変革する事業創造マーケティング企業を目指していきたいと思います。
本社内は明るい照明や音楽を流し、社員が気軽にコミュニケーションを取ることができる空間をつくっている
