
好調なオフィス市場が事業の追い風に
2019年からの新型コロナウイルスの流行を受けて、一時は「オフィス不要論」が叫ばれ、実際にオフィスを縮小する企業もありましたが、今は逆にオフィス市場は非常に好調です。
当社は1975年に創業し、世界の優れた家具の輸入販売、空間デザインを手掛けて、日本のオフィス環境の改善に努めてきた会社ですが、今は我々を取り巻く環境もよく、事業は堅調に推移しています。
お客様からはオフィスデザインを含むサービス、プロダクトの質、完成度を評価いただいています。そして創業50周年を迎えた当社に安心感、信頼感を持っていただけているのではないかと感じています。
創業者の原田孝行は1980年代からオフィス環境をグローバル基準に高めたいという思いを持ち、目標としてきましたが、当時の日本企業からは、なかなか理解してもらえない苦しい時期もあったと聞いています。それが今、デザイン性の高いオフィス家具を導入したり、オフィス空間に投資する企業が増えており、当社の取り組みが間違っていなかったことを実感しています。
次の新しい価値を生み出す企業に
今、注力しているのが高品質家具に特化した「サブスクリプションサービス」です。発想の1つのきっかけは、私が新規事業を構想する人材を育成する「事業構想大学院大学」で学んだことで、この時構想した事業のうちの1つが家具のサブスクリプションでした。
狙いの1つは、我々が提供している製品・サービスを、あまりイニシャルコストをかけられないようなベンチャー企業や地方自治体に提供し、事業の幅を広げることです。
もう1つは、コロナ禍を経て働き方が多様化し、変化の速度が速くなりました。企業もやり方を定義せずに社会情勢の変化に対応していますし、ワーカーの選択肢も広がりました。そこに我々のサブスクサービスを使うことで、企業も個人も変化を許容できると考えました。
何より、家具の償却が終わったら廃棄するような状況への疑問もありました。我々の扱っている製品は世界的なデザイナーが手掛けた名作家具と呼ばれるものが多く、そうしたものが買い替えと同時に中古市場に流れたり、廃棄されたりする状況を変えたいという思いがあったのです。
当社の長年の事業の中で、家具のメンテナンスやクリーニングを行うための自社の技術、協力会社のネットワークができていたことも強みとなっています。
サービス開始後は、ありがたいことに順調に推移しており、当社の成長とともに、着実に規模を拡大しています。
10年ほど前、創業者の原田が「当初志したことは達成した」と話したくらい、今や企業がオフィス環境を整え、デザインを意識することは一般化しました。今は次の価値を生み出す存在にならなければいけないと強く意識しているところです。
CEOに就任後は、ミッション「デザインを次の世代へ」、ビジョン「デザインを使い捨てない社会をつくる」、バリュー「可能性を追求し、提案する」を制定し、浸透を進めています。
これからもサブスクサービスのような新たなサービスを生み出すとともに、我々がビジネスを広げることで、社会により良い影響を与えることができるような会社にしていきたいと考えています。
PROFILE
いわした・まさのり 1975年12月埼玉県生まれ。98年立正大学経済学部卒業。ITベンチャー、家具職人の学校を経て、2002年インターオフィス入社。15年取締役営業本部長、18年上級取締役営業本部長、24年代表取締役。16年事業構想大学院大学MPD(事業構想修士)。