
政府は7月から電気・ガス料金の補助を再開する。7~9月の補助額は標準的な家庭で計5000円程度となる見通しだ。
今年1~3月分(約7300円)には及ばないものの、昨年7~9月分(約3000円)からは拡充。中東情勢悪化に伴う燃料価格の高騰が電気・ガス料金に反映される中、支援後の料金は昨年夏の水準を下回る見込みという。ただ、光熱費の負担増は政府補助がなくなる秋以降に深刻になりかねない。
政府は2023年1月から電気・ガス料金の支援を断続的に実施。冷房代や暖房代がかさむ夏と冬の支援策として定着しつつある。
今夏の電気代の補助額は、7月と9月は1キロワット時当たり3.5円。冷房需要が高まり、電力使用量がピークになる8月は4.5円に引き上げる。昨夏は7月と9月が2円、8月が2.4円だった。都市ガスは7月と9月に1立方メートル当たり14円(前年同月は8円)、8月は18円(同10円)を補助。昨夏よりも補助額を引き上げることで燃料高による値上がりを一定程度抑えられると見込む。
赤澤亮正経済産業相は、10月以降の家庭の電気使用量は減少するとして、補助の継続には否定的な考えを示している。
しかし、電気・ガス料金は、燃料の輸入価格の動向が数カ月遅れて反映される。エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が2月末に封鎖され、4月に日本に到着した原油価格が高騰。4月の原油の輸入単価は1キロリットル当たり10万1400円と、過去最高になった。
原油価格の上昇は6月の電気代から反映。液化天然ガス(LNG)の価格上昇の影響は、さらに遅れて9月以降の電気代に効き、一段の値上がりとなるとみられる。
この他、都市ガスを使っていない地方でLPガス代への支援を求める声が上がっていることなどを踏まえ、政府は26年度補正予算に地方自治体が使途を決められる「重点支援地方交付金」を1000億円計上した。