
ディール外交の限界
〝米国ファースト〟、〝ディール外交〟と第1期政権時にトランプ米大統領が打ち出した政策も色あせてきたように見える。というか、自国第一主義、保護主義につながる〝ディール外交〟では、互いに経済的利害の応酬となり、既存秩序の崩壊となるだけで、新秩序形成するベクトルは働かない。
その意味で、米中両国の間に位置する日本の存在意義もまたあるのではないか。もともと日本は四方を海に囲まれ、中国とも長い歴史的関係を持ちながら、独自性を発揮、維持してきた国柄。 そして、1868年に明治維新を成し遂げ、近代化の道を推し進め、欧米列強の圧力を受けながらも、独立国としてやってきた。
先の大戦で敗れ、米国主体のGHQ(連合国軍総司令部)の占領を約7年間受けたが、世界第2位の経済大国にも一時期なった。今、G7(先進7カ国)の一員でもある。
同じ価値観を持つEU(欧州連合)やASEAN(東南アジア諸国連合)、さらには豪州、ニュージーランドやインド、さらにはアフリカ諸国との関係も日本は持つ。
日本の経済リーダーの間でも、「アジア各国やインドはもちろんのこと、アフリカのリーダーたちからも、日本との付き合いを深めていきたいとよく言われます」という声が多い。
〝共生の思想〟を持つ日本への期待は高い。日本も、もっと主体的に考え、世界の国と国、人と人をつなぐための情報発信をし、その役割を高めていく時だと思う。