最近の株価上昇に 【 私の雑記帳 】

株価上昇への複雑な反応

「このところ、現実とかけ離れた現象が起きていますね。株価だけが上がって、経済の実態とは違うなという印象を受けますね」

 物流大手の首脳と会っていて、こんな言葉が返ってきた。

 ニューヨーク市場も、東京市場も、威勢のいい株高が続く。世界的にはAI(人工知能)銘柄がもてはやされ、この株価上昇だ。

 確かに、2026年3月期の企業業績もいいし、何より、今はAI関連への一大投資が続き、それに関連した銘柄が買われ、活況をもたらしている。AI分野での人気企業、アンソロピック、オープンAIは非上場会社だが、投資家の評価によれば、日本円で前者は154兆円、後者のそれは150兆円とされる。

 AIの成長はまことにすさまじく、王者が常に入れ替わる。オープンAIが先頭を走っていたかと思うと、〝クロード・ミュトス〟を引っ下げてアンソロピックが登場し、またたく間にオープンAIの時価総額を上回ったということ。

 AI、それに伴うデータセンターへの投資はまだ続くと思われるが、あるシンクタンク関係者は「今の投資ブームには、危うさも感じますね」と次のように語る。

「AIの世界は、ウィナー・テイクス・オール(Winner takes all.=勝者が総取りすること)の世界。アンソロピック、オープンAI、そしてグーグル3社の戦いにしても、1社が勝ち残ることになれば、他の2社は負け組となる。そうなると、その2社と取引していたり、投資していた人たちは打撃を受けることになる。その時の失望や反動が怖い」

 もちろん、そうしたことを見越して投資家も行動しており、その時の反動も見込んでいるはずだ。

 時代の転換期には、多少の混乱・混沌は起きる。要は、そういう波乱の中をどう生き抜くかということである。

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