米Anthropicは4月16日(現地時間)、Claudeモデルの新バージョン「Claude Opus 4.7」を発表し、一般提供を開始した。前世代の「Opus 4.6」と比べ、複雑なソフトウェアエンジニアリングや長時間にわたる複雑な作業で性能を高めたほか、画像入力の高解像度化やマルチステップ処理の安定性向上など、幅広い強化が施されている。

Claude.ai(Pro、Max、Team、Enterpriseプラン)のほか、APIおよびAmazon Bedrock、Google Cloud Vertex AI、Microsoft Foundryを通じて利用可能となっている。価格はOpus 4.6から据え置きで、入力100万トークンあたり5ドル、出力100万トークンあたり25ドルである。

Anthropicによると、Opus 4.7は複雑で時間のかかるタスクを厳密かつ一貫して処理し、指示(プロンプト)に細心の注意を払うよう調整されている。タスク完了を報告する前に自ら出力を検証する傾向も強まったという。プレビュー段階のテストでは、これまで綿密な監視が必要だった難度の高いコーディング作業について、より安心して任せやすくなったとの評価が寄せられたという。

一方で、指示追従性の向上に伴い、従来モデルが曖昧に解釈していた指示も厳密に反映されやすくなった。そのためAnthropicは、既存のプロンプトや評価ハーネスについて再調整が必要になる場合があると注意を促している。

マルチモーダル機能では、入力画像の最大解像度が長辺2,576ピクセル(約375万画素)に引き上げられた。従来モデルの約3倍にあたり、緻密な技術図面やデータ密度の高いスクリーンショットなどをより正確に読み取ることが可能となった。

開発者向けの新機能として、推論量を調整するエフォートレベルに「xhigh」が追加された。これは「high」と「max」の中間に位置し、難しい問題で推論の深さと応答速度のバランスを細かく調整できるようにするものである。Claude Codeでは全プランの既定値がxhighに引き上げられた。また、長時間のタスク実行時にトークン消費量を制御しやすくする「タスクバジェット」機能もパブリックベータとして提供開始されている。

Anthropicは4月7日に最上位モデル「Claude Mythos Preview」を発表したが、高度なサイバー攻撃に悪用されるリスクを考慮し、現時点では一部の提携先への限定提供にとどめている。今回公開されたOpus 4.7は、Mythosと比べサイバー関連の能力が意図的に抑えられている。また、新たなセキュリティ保護機能をテストする初のモデルとなっており、禁止されたサイバー用途や高リスクなサイバー用途を示す要求を自動検知・遮断するセーフガードを搭載している。正規のセキュリティ目的(脆弱性調査、ペネトレーションテスト等)での利用を希望する専門家には、新設の「Cyber Verification Program」への申請が案内されている。

Anthropicは、Opus 4.7が各種ベンチマークでOpus 4.6を上回ったと説明する一方で、最上位モデルであるMythos Previewほど広範な能力は持たないことも明示した。安全対策を実運用で検証しながら、将来的にはMythos級モデルの広範な公開につなげる考えである。高性能モデルの能力向上だけでなく、公開範囲と安全対策を段階的に組み合わせる姿勢が、今回の発表のもう一つの焦点といえる。