
10月4日投開票の自民党総裁選を巡り、加藤勝信財務相への注目が高まっている。新総裁への最有力候補の小泉進次郎農林水産相の選挙対策本部長に就き、小泉氏の経済政策の「総監督」(財務省幹部)として成否が問われるためだ。
加藤氏は小泉氏支持に回った理由について、「小泉氏から申し出があった」とし、「今回は応援団という立場でこの総裁選に当たっていきたい」と述べた。「自民党がまとまり、他党との協力も得て、政策を前に進めていかなければならない」とも述べ、自民党を取り巻く厳しい現状にも言及した。
また、自民総裁選や新政権発足後も焦点となる物価高対策について、加藤氏は「賃上げこそ成長戦略の要」とし、「日本全体で賃上げが可能になる環境をつくることが基本だ」と指摘。野党が求める消費税減税に関しては「急速な高齢化など、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置づけている」とした上で「税率を引き下げることは適当でない」と述べ、消費税減税に慎重な考えを示した。
加藤氏が自民党総裁選で出馬を見送り、小泉氏支援に回ったことは「サプライズ」(自民中堅)とされる。小泉氏が総裁選で勝利すれば、加藤氏は「勝ち馬に乗った形」(財務省幹部)というわけだ。
とはいえ、自民総裁に誰が選ばれても、衆参両院で少数与党であるため、野党に一定の譲歩を余儀なくされる可能性は高い。加藤氏が小泉氏の勝利に貢献し、主要ポストに起用されたとしても、財務省の「代理人」と揶揄され、手腕を発揮できない可能性もある。かつて税制改正を巡る与野党協議でも、その手腕に疑問符がついた。加藤氏の手腕が発揮されるかどうか、注視する必要がある。
