Windows Centralは9月24日(現地時間)、「Google is coming for Microsoft's lunch with new Android PCs」において、GoogleがAndroidをベースにPCとスマートフォンの統合プラットフォームの構築を目指していると報じた。

Microsoftがかつて試みたモバイルとPCの融合に、Googleが再挑戦しようとしていることが明らかになった。

Qualcomm Summitで新プラットフォーム構想が明らかに

Googleのデバイスおよびサービス担当上級副社長であるRick Osterloh氏は、Qualcomm社主催のQualcomm Summitにおいて、GoogleがスマートフォンだけでなくPCでも動作する統合Androidプラットフォームを構築していることを明らかにした。このプラットフォームでは、AndroidのアプリやAI実行スタックをPC環境でも稼働可能にする構成が想定されているようだ。

モバイルとPCの融合は、かつてはMicrosoftもWindows ContinuumやWindows Core OSなどを通じて挑戦してきたが、結果的に実現には至らなかった。一方Googleは、Chrome OSで築き上げた基盤や、数千のAndroidアプリ、そしてPCメーカーとの良好な関係を背景に、この取り組みで有利な立場を確保しているとWindows Centralは指摘した。

QualcommはGoogleのこの構想に協力しており、同社のチップセットの性能やNPUの能力を、Androidによる統合プラットフォームの技術要件に活用する意図が見られる。

もしも、GoogleがAndroidを中心とした統合プラットフォームを成功させれば、アプリ開発者はスマートフォンとPCの両方のユーザーの要望に素早く応えられるようになる。とはいえ、デスクトップPC市場では依然としてWindowsが圧倒的なシェアを誇っている。

Googleが実現を目指す統合プラットフォームが、この牙城を切り崩す契機になるだろうか。その成否はアプリ開発者の支持をどこまで得られるかと、利用者が既存の枠組みを越えた価値を受け入れるかにかかっている。