米Googleは9月17日(現地時間)、同社の主要製品のいくつかにC2PAのContent Credentialsの最新バージョン(2.1)を導入することを発表した。
C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)は、デジタルコンテンツの出所や信憑性を証明するための標準に取り組む団体である。Googleは今年2月に運営委員会メンバーとしてC2PAに参加し、プロベナンステクノロジーの開発を支援してきた。
デジタルコンテンツがカメラで撮影されたものなのか、ソフトウェアで編集されたか、あるいは生成AIによって生成されたものなのか……デジタルメディアにおいてプロべナンステクノロジーは、画像、動画、音声などのコンテンツがどのように作成・編集され、共有されたかを記録・追跡できるようにすることで、フェイクコンテンツの拡散を防ぎ、コンテンツの信頼性を高める役割を果たす。
Googleは、画像にC2PAメタデータが含まれている場合に、画像検索、Googleレンズ、かこって検索などの検索ツールで、ユーザーが「この画像について」(About this image)から、AIツールで作成または編集されたかどうかを確認できるようにする。
また、広告システムへのC2PAメタデータの統合を開始しており、C2PAのシグナルを活用して重要なポリシーを施行することを目指して、今後時間をかけてその機能を強化していく。
YouTubeにおいても、カメラで撮影されたコンテンツに関して、視聴者にC2PA情報を伝える方法を模索しており、年内に詳細を提供する予定である。
これらをGoogleは、「C2PA Trust List」(C2PA信頼リスト、近日公開予定)に照らしてコンテンツが検証されるように実装している。C2PA Trust Listには、信頼できる発行者や認証機関の情報が含まれ、デジタルコンテンツの出所と真正性の確認に使用される。
Adobe、Amazon、Microsoft、OpenAIなどの企業もC2PAを支援しているが、現時点では、多くの採用と相互運用性に関する課題を抱えている。
Googleは「コンテンツの出所を確立し、それを示すことは、製品やサービスごとに様々な要因が絡む複雑な課題であり、全てのオンラインコンテンツに対して万能な解決策が存在しないことは理解している」としつつ、持続可能で相互運用可能なソリューションの実現を目指し、デジタルコンテンツに関わる企業にC2PAのContent Credentialsの採用を検討するよう呼びかけている。