ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)の子会社であるDeNAライフサイエンスと横浜市は7月4日、ゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」を活用した、企業向けのマーケティング支援事業を開始することを発表した。この取り組みは、横浜市と包括連携協定を結んでいるDeNAの子会社であるDeNAライフサイエンスが、市から助成を受けて「横浜市デジタルヘルスケアサポート拠点事業」を運営する木原財団と共同で実施するものだ。
DeNAライフサイエンスが2015年に開始したゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」は、唾液の採取で遺伝子検査が行えるサービスだ。「MYCODE」の会員約12万人のうち、研究参加に同意している約9割の会員から構成されるプロジェクトである。インターネットを活用して、ユーザーコミュニティの個人が自らの同意の下で研究に参加して科学の発展に寄与する「Community-derived science」の実現を目指すという。
横浜市はデジタルヘルスケア分野での新技術の開発を支援する拠点を令和3年4月1日に開設しており、この拠点では、スタートアップや中小企業の製品化に向けた支援や新たなビジネス創出の支援を実施している。
今回の両者の連携によって、市内のデジタルヘルス分野の企業に対して、製品およびサービス開発における支援として、「MYCODE Research」会員を活用した公募によるマーケティング支援を提供する。
具体的には、市内の企業を対象にデジタルヘルスケア分野におけるアンケートテーマを募集し、そのテーマを基に横浜市とDeNAライフサイエンスがオリジナルのアンケート構築をサポートする。「MYCODE Research」の会員を対象にアンケート調査が行えるので、質の高いアンケート結果が得られ、ニーズや課題に合う製品およびサービスの開発が期待できるとしている。