村田製作所は3月28日、自社のスマートファクトリー推進(製造業DX)に携わる製造業500名を対象に実施した結果を発表した。スマートファクトリーとは、デジタル技術(IT/OT)の活用によって業務プロセスの改革や生産性・品質の向上を継続的に行う工場を指す。

「スマートファクトリー化を実施している」という回答は22.9%にとどまる結果となった。「実施を検討している」と回答した人も15.2%となり、現時点では約6割の企業がスマートファクトリーに取り組んでいないことが分かった。

「スマートファクトリー化のきっかけ」を質問すると、設備稼働率改善・生産プロセス短縮・生産計画の精度向上などの「生産性の向上」が58.8%と最も多く、次いで「コスト削減」が54.0%という声が上がった。

また、具体的にどのような取り組みを行っているかを聞くと、「デジタル技術(IT/OT)の活用により業務の標準化やノウハウの見える化の精度を向上させ、技術継承に役立てている」と回答した人が最も多く、47.6%となった。「製造プロセスで収集したデータを品質向上に活用している」、「デジタル技術(IT/OT)を活用して設備稼働率改善や生産プロセス短縮を行っている」という回答も多い結果となった。

  • スマートファクトリー化の取り組み 引用:スマートファクトリー化についての調査(村田製作所)

「スマートファクトリー化の推進にあたって障害になっている・なると思う要因」については、「専門的な技術者や人材がいない」「費用対効果が示せない」という回答が多いという結果に。

スマートファクトリー化推進の体制について、「全て自社内で実施している」と回答した方は3割未満にとどまっており、スマートファクトリー化を自社のみで推進することの難しさが改めてわかる結果となっている。

  • スマートファクトリー化推進の体制 引用:スマートファクトリー化についての調査(村田製作所)