アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)は12月12日、データを活用する日本の組織は平均8.5%の年間収益増を見込める可能性を示す、調査レポート「Demystifying Data 2022-データ活用の最新動向を公開した。大規模な組織の場合、3億8,300万円の年間収益増に相当するという。

同レポートでは、日本の組織の管理職511人を対象に調査を行った。データ成熟度(組織が生成したデータをどの程度、利活用しているか)を、「ベーシック(基礎)」、「初級」(データ戦略が不在または限定的で、データを効果的に取得または分析していない)、「中級」(データ戦略を持ちつつあり、データをその都度の目的のために分析している)、「上級」、「マスター(熟練)」(組織全体にわたるデータ戦略を掲げ、意思決定にデータ分析を頻繁に組み入れている)の5段階評価で評価している。

データ成熟度が「上級」または「熟練」に達している企業の割合が最も高い業種は、「情報・メディア・通信業(27%)」となった。これに、「ヘルスケア・社会福祉(20%)」、「金融・保険(19%)」が続いている。

逆に、データ成熟度が「上級」または「熟練」に達している企業の割合が最も低い業種は「卸売業・製造業(10%未満)」となった。

また、データとその分析を利用する際の課題としては、「予算不足(41%)」が最多の回答となった。24%が「データ収集やアナリティクスツール、ソフトウェアへの投資に決まった予算を持っていない」と回答したという。そのほかの課題としては、「データ品質の低さ(37%)」、「人材不足(37%)」などが挙がっているとのこと。