伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は11月21日、ハイブリッド・クラウド環境の全体最適化を支援するというマネージド・サービスである「CTCオープンハイブリッドコントロールセンター(CTC-OHCC)」を提供開始すると発表した。ハイブリッド・クラウド環境の継続的な改善を図る企業を中心に展開し、3年間で160億円の売上を目指す。

  • サービス体系

新サービスは、オンプレミスや複数のクラウドの稼働状況を一元的に管理し、システムの安定稼働や投資判断などにつなげるものという。

運用やセキュリティの多様なサービス/ツールを組み合わせ、アプリケーションの性能監視やセキュリティ・リスクの未然防止、契約・コスト管理を含めて、多面的な分析と可視化を可能にするという「OHCCダッシュボード」と、ハイブリッド・クラウドに対応した3つのマネージド・サービスで構成する。

構成要素であるマネージド・サービスは、システム全体の最適化を支援するという伴走型のサービスである「CTCアカウントマネージドサービス(CTC-AMS)」、クラウド・ネイティブな環境を中心としたシステムの運用改善や自動化などを支援するという「CTC SREサポートサービス(CTC-SRE)」、複雑化・巧妙化が進むサイバー・リスクに対応するというサイバー・セキュリティ運用サービスである「CTCマネージド・セキュリティ・サービス(CTC-MSS)」の3種類。

CTC-AMSは、運用に関するユーザー窓口のアカウント・マネージャーがシステム全体を俯瞰し、継続的な最適化をユーザー企業と共に推進し、ビジネスの状況に合わせた柔軟な運用設計や運用業務を提供するという。切り分けの難しいシステムの複合的な問題に対処し、障害発生から事象の把握、調査分析、対応までを一貫して支援するとしている。

CTC-SREは、クラウド・ネイティブ環境での利用を中心に構築したシステムについて、運用業務の継続的な改善を支援するもの。業務の自動化や効率化を可能にする多様なツールを使用し、システムの安定稼働とコストの最適化をサポートするという。

CTC-MSSは、セキュリティ機器の状況を24時間365日遠隔から監視し、緊急時の対応、機器の設定変更や運用などを一元的に行うサイバー・セキュリティ運用サービスで、2014年から提供しているもの。

インターネット上での脅威動向をダークウェブも含めて監視し、ユーザー企業に関連する機密情報の流出状況や、サイバー攻撃の動向と対処法などについての調査サービスも開始し、被害の発生を未然に防ぐ施策を提案するとしている。

  • OneCUVICにおける位置付け

なお同社は、多様なテクノロジーやサービスを組み合せてユーザー企業のハイブリッド・クラウド環境をシンプルにセキュアなDX基盤に変革していくための取り組みを「OneCUVIC」というブランド名で展開しており、今回発表したCTC-OHCCは、その統合管理機能となる。