NECファシリティーズは6月29日、受変電設備、配電設備、発電機といった工場の電気設備に関する保安管理とリニューアルを代行するサービスの提供を発表した。まずは中国・四国地方の製造業を対象にサービス提供を開始し、全国へ展開する計画だ。

同社は、顧客企業の工場に常駐し、電気、空調、用水・排水処理といったインフラ設備の運用管理を行う施設管理事業を展開している。今回提供するサービスは、これまでは同社が施設管理を受託した工場に対してのみ提供していたが、今後は業務委託関係にない企業にも提供する。

  • NECファシリティーズによる電気設備の点検の様子

同サービスでは、同社の電気主任技術者、電気工事施工管理技士などの有資格者を中心とした電気技術者が電気設備の診断を行い、サービス利用企業の工場の電気主任技術者と相談しながら保安点検のスケジュールや個々の設備における点検作業の仕様を提案する。点検後は、点検結果から劣化状況を判断し、設備の改善や安全上の改善なども含めて、将来的な設備リニューアルの計画についても提案する。

また、同社が半導体工場で培った経験を基に、工場操業に大きな損失を生じさせない点検方法を提案する。具体的には、予備の電気設備を準備・構築するなどによる停電・停止時間の短縮化、あるいは通電状態での点検、保護リレー機能試験、活線下絶縁診断、熱画像による診断などを行う。