楽天シンフォニーと米Cisco Systems(シスコ)は3月1日、Open RANおよび通信クラウド市場の拡大に向けた戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。

  • 楽天シンフォニー×米Cisco Systems、戦略的パートナーシップを締結

    楽天シンフォニー×米Cisco Systems、戦略的パートナーシップを締結

両社は、スペイン・バルセロナで開催中の世界最大の携帯関連見本市「MWC」において、オープンな無線アクセスネットワーク(Open RAN)技術に基づいたクラウドネイティブな仮想化4G/5Gモバイルネットワークの提供について覚書(MoU)を締結した。両社は、楽天モバイルが構築したクラウドネイティブネットワークアーキテクチャを基盤に、通信事業者の競争力を効果的に向上させる製品を提供するとしている。

今回、ベストプラクティスを応用し、自動化されたアジャイルで高性能なインフラストラクチャに基づき、モバイル環境向けに最適化したソフトウェアデファインドソリューションを開発する。同ソリューションには、モバイル、ルーティング、スイッチング、自動化を含めたシスコのポートフォリオと楽天シンフォニーのOpen RAN、オーケストレーション、「Symworld」の全アプリケーション群がコンポーネントとして含まれる。両社は協力してサービスプロバイダー向けソリューションの検証と認証を行い、設計から導入、運用に至るまで、すべてのライフサイクルを通じてパフォーマンスを発揮するシステムを提供する。

楽天シンフォニーのCEOであるタレック・アミン氏は、次のように述べている。「オープンアーキテクチャ、クラウド、仮想化、自動化の原則は、通信事業者が近い将来に展開する新しいネットワークの重要な要素です。楽天シンフォニーのオープンインターフェース、仮想化、クラウド、自動化を、シスコの確立されたネットワークの実績と製品とともに使用することで、通信事業者はネットワークの構築と運用を大幅に改善する機会を得ることができます。新世代のネットワークを展開する際の業界の課題を解決するために、シスコと協力して、非常にユニークなものをもたらすことができると信じています」

一方のシスコ、マススケール インフラストラクチャ グループ エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのジョナサン・ダビッドソン氏は、「シスコはクラウド主導のオープンな5G対応モバイルネットワークが人々のつながり方を変革し、あらゆる面でより多くのことを実現し、獲得できるようになることを実証してきました。楽天シンフォニーと協力することで、私たちはグローバル サービスプロバイダーにレガシーなRANの代替手段をすぐに利用できる方法で提供し、ネットワークを変革することで、より直感的で自動化したネットワークが、拡大する接続に対する需要に応えるという、他にはない機会を得ることになります」と述べている。