NTTデータは2月21日、温室効果ガス排出量可視化プラットフォームの提供を発表した。今回、提供されるプラットフォームでは、同社が独自に定義する温室効果ガス排出量の5段階の可視化レベルのうち、レベル2(自組織の削減努力が反映された排出量の可視化を実現)の到達を支援する3つのソリューションを提供する。

1つ目は「可視化プロセス構築メソッド」だ。NTTデータで実績のあるメソッドを活用し、排出量算定に必要な「活動量」を事業活動やデータから取得・調査。そのうえで、削減アクションにつながる算定シナリオ作成や排出量算出を行う。

  • 従来の温室効果ガス排出量算定式の例

2つ目が「サプライヤー別算定方式」だ。同算定方式を活用することで、サプライヤー企業の排出量削減効果を自社の排出量へ反映できるという。同方式を適用する際に、時間のかかる初期のプロセス構築やサプライヤー別排出原単位の把握はNTTデータが行う。また、企業のニーズに合わせた複数の算定方式を兼ね備えた、ハイブリッド型の算定方式による可視化も支援する。

  • サプライヤー企業の排出量削減効果の反映イメージ

3つ目は「排出量計算サービス」だ。多種多量の排出原単位および算出ロジックをプラットフォーム上に保持し、計算サービスとして提供する。過去分をさかのぼった再計算や報告リポート作成もサービスとして提供する。

社会全体のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量の実質ゼロ)実現のために、企業には温室効果ガス排出量の可視化が求められている。しかし、NTTデータは算出された温室効果ガス排出量に「個別の削減努力が反映されない」課題があると考える。

2022年1月14日には、同社が独自に定義する5段階の可視化レベルのうち、レベル2の到達を支援する「グリーンコンサルティングサービス」を提供した。今回のプラットフォームはレベル2の達成で課題となる「排出量の算定方法の多さ」や「削減効果が算定結果に反映されない」点のほか、「排出量算定作業の煩雑さや属人化」の解消を目指して提供するという。