デンソーは2月15日、TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズと連名でTSMCの半導体受託製造子会社で、TSMCが株式の過半を所有するJapan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)に対して、デンソーが約3.5 億ドルの少数持分出資を行うことを発表した。この出資により、デンソーはJASMの10%超の株式を取得するとしている。
JASMはTSMCの22/28nmスペシャルティプロセスを用いて半導体の受託製造を行うことを目的に2022年中にも建設を開始する予定のほか、生産は2024年末までに開始する予定となっている。
また今回のデンソーの出資に併せて、TSMCでは市場ニーズに応えるため、12/16nm FinFETプロセスでの製造も可能とすることを目指しJASMの生産能力強化を行い、月産生産能力を当初計画の4万5000枚(300mmウェハ)から、5万5000枚に増強する予定としており、この増強に伴い、設備投資額は約86億ドル(約9800億円、1ドル=114円換算)となる見込みとするほか、雇用される人材は約1700名を見込むとし、これらの取り組みは日本政府からの支援を受けることを前提として検討しているとする。
なお、今回のJASMとデンソーの取引の完了には、一般的なクロージング条件を満たすことが条件となるという。