NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)と日建リース工業は2月1日、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)による建設現場の生産性向上(i-Construction:アイ・コンストラクション)を支援するため、連携を開始すると発表した。

今回の連携においてNTT-ATは無線機設置に関する置局設計から導入、運用サポートサービス、さらには無線環境をベースとしたICTサービスやソリューションを広く支援する。一方の日建リース工業は無線機器のレンタルなど建設現場のICT化に不可欠なサービスや機器をワンストップで提供する。

建設現場では測量や設計から施工、管理などさまざまなプロセスにおいて、生産性向上を目的に情報化を前提とした新基準「i-Construction」の導入によるICT活用の取り組みが進んでいる。一方で、山岳部やトンネル、超高層ビルといった電波が届かず通信ができないエリアへの適用が課題だ。

こうした状況に対してNTT-ATは、屋外置局設計ノウハウと電波伝搬技術を軸にした「Nomad@Construction」(ノマド・アット・コンストラクション)により変化の激しい屋外建設現場で通信を可能にし、場所を選ばない防災ソリューションやコミュニケーションツール、24時間365日のオペレーター対応などを提供してきた。

  • 「Nomad@Construction」のイメージ

日建リース工業は2016年よりトンネル現場向けの延伸コンベヤの事業を開始している。トンネル現場は電波が入らない山奥で行われることが多く、インターネットに接続可能なインフラを整えるのにも苦労しているという声を受けたことにより、通信が届かない現場をインターネットと接続可能にする自営無線環境に向けてNTT-ATとの連携に至ったとのことだ。