大日本印刷(DNP)は12月3日、日本農業が運営する農家直営のスープ専門店「たんとスープ」が販売する商品を対象として、生活者がスマートフォンでパッケージのQRコードを読み取ることで商品の原材料から製造、出荷、流通などに至る過程のプロセス情報を確認可能なシステムの実証実験を開始したことを発表した。

今回の実証実験によって、生産者や食品製造事業者はプロセス情報の提供を通じて健康や環境への配慮など商品の魅力を伝えることができる。両社は実証実験を通じて、プロセス情報の登録や蓄積、運用などの手順や作業負荷およびプロセス情報に対する生活者の評価やニーズを検証する予定だ。

  • 流通のプロセス情報を付与するイメージ

今回の実証実験は、商品を認識する「個体識別ID」によって個品単位の情報管理を可能にするDNPの「スマートIoTパッケージ」と、農業の価値向上および就農者の増加を理念に野菜の生産からスープの製造販売を行う日本農業のノウハウを掛け合わせて取り組むもの。

日本農業は商品のプロセス情報にリンクさせるQRコードを「たんとスープ」のパッケージに掲出して販売し、DNPは情報蓄積のためのスマートフォンアプリの企画および運用設計と、農場や製造拠点、販売店舗などでのアプリの活用を支援する。これにより、商品購入者はQRコードをスマートフォンで読み取ることでプロセス情報を確認可能になる。