Google Chrome Enterpriseチームは1月21日(米国時間)、公式ブログの記事「Chrome support for Windows 7 now until January 15, 2023」を更新し、Webブラウザ「Chrome」のWindows 7のサポートを2023年1月15日(米国時間)まで延長する方針を伝えた。Windows 7からWindows 10への移行が完了していない顧客をサポートするためで、セキュリティや安定性に関する重要な問題への修正などが提供される。

MicrosoftによるWindows 7のサポートは2020年1月をもってすでに終了しているが、依然としてWindows 7を使い続けている企業やユーザーは少なくない。Googleは当初、Windows 10への移行が完了していないユーザー向けにChromeのWindows 7サポートを2021年7月15日まで提供する方針を掲げていた。その後、サポート期限をさらに6カ月延長して2021年7月15日までとすることを発表したが、今回はそれをさらに1年延長した形になる。

サポート期限を延長した背景には、Windows 7を使っている企業のWindows 10への移行が想定よりも進んでいない現状があるようだ。Googleによる調査では、2020年11月の時点でChromeを使用している組織の78%がWindows 10への移行を完了しており、残りのうち21%が移行中、1%が移行を検討中となっていた。それから1年が経過したが、残り8カ月足らずでは完全な移行は難しいという判断に至ったのだろう。

Chromeにおける企業向けのサポートは「Chrome Enterprise」として提供されており、クラウド利用のサポートや企業向けのセキュリティ機能を利用することができる。Windows 7のサポートもこの企業支援の枠組みに基づいて行われており、Windows 10への移行の進捗状況によっては、今後も変更が加わる可能性がある。いずれにしても、Windows 7自体のサポートはすでに終了しているため、速やかなWindows 10または11への移行が推奨されている。

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