KPMGコンサルティングは6月15日、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)のQCD(Quality:品質・Cost:価格・Delivery:サービス)の高度化に向けて、デジタル技術を活用したBPO改革支援サービスの提供を開始したと発表した。

  • DX-BPOで実現が期待できる効果

同社はBPOのあるべき姿として、DX(デジタルトランスフォーメーション)とBPOを融合させた、戦略的デジタルBPO(DX-BPO)を提言している。業務プロセスを「DX-BPO」化することで、従来型の労働集約的なBPOと比較して、企業の競争力を高められるという。

同社が提供するサービスは主に「新たなBPO戦略と計画策定」「詳細設計とBPOベンダー選定・契約」「業務移行と移行後の運用定着・改善」の3点。同社はDX-BPOの実現に必要なアウトソーシング戦略の策定からベンダーの選定や移行、運用、改善のためのフレームワークを有し、一連の活動を統合的に支援するとしている。

「新たなBPO戦略と計画策定」では事業戦略目標を考慮し、内製あるいは外製の基本方針を策定してBPOの候補や概算ビジネスケースを提案する。さらに、移行後のガバナンス設計やリスクアセスメントを行い、BPOベンダーの選定、移行、運用における組織設および既存の人員戦略を含めたロードマップの策定を行う。

「詳細設計とBPOベンダー選定・契約」では業務の詳細を可視化し、DXを最大限に活用したBPO後のあるべき姿を作成するとしている。その上で、同社の知見に基づき委託側と受託側のどちらがDXを実現し、資産として保有すべきかを導出する。また、並行してBPOのKPI設定やベンダー運用パフォーマンス管理フレームワークの設計も行う。

「業務移行と移行後の運用定着・改善」では業務移行のPMO(Project Management Office)として、移行に必要な業務習熟評価、課題解決、インフラ環境構築、本番切り替えを一式でサポートする。さらに、運用の定着に向けた移行後サポートやKPIモニタリング、パフォーマンス管理フレームワークの実行など、プロアクティブな課題解決を通じて、クライアントとBPOベンダーの相互関係強化を支援するとしている。