NTTドコモは9月17日、茨城県大子町、茨城日産自動車と10月1日~2021年9月30日の期間でAIを活用した乗り合いタクシー(AI乗合タクシー)とカーシェアリングの実証実験を茨城県大子町で実施すると発表した。高齢化や人口減少が進む中、面積の広い同町内での移動手段の柔軟性を図り、交通インフラの維持を目指し、実証実験は「大子町公共交通実証実験推進に関する連携協定」の一環で行う。

AI乗合タクシーは、スマートフォンアプリやWEBサイト、または電話で予約することで運行中のAI乗合タクシーをリアルタイムで配車する仕組み。利用者が乗降場所と乗車人数を選択すると、AIが配車ルートを決めてアプリやWEB上で乗車予定時刻を示し、その後、AI乗合タクシーが乗車場所へ利用者を迎えに行く。

  • AI乗合タクシー予約イメージ

    AI乗合タクシー予約イメージ

利用者はAI乗合タクシーで自宅近くの乗降場所や公共施設、商業施設などの指定乗降場所を自由に移動することができるという。タクシーは、茨城日産の2台の車両を使い、町民の生活圏および町内の観光エリアで、無料で運行し、地域住民の新たな移動手段として自宅からスーパーや町役場、医療施設への移動のほか、観光客の観光地への移動手段としての利用を想定している。また、夜間の地元飲食店利用時の移動手段としても運行する。

ドコモのオンデマンド乗合交通「AI 運行バス」のシステムを活用し、配車の効率化を目指ことに加え、実証実験では昨年の台風19号の被災者にを支援するため、南田気地区と下津原地区を運行する臨時無料巡回バスも運行する。

そのほか、電気自動車を利用したカーシェアリングの実証実験も行い、レンタカーの利用環境のない同町で、住民の日常利用や鉄道で訪れた観光客の移動手段としてカーシェアリングのサービスを利用料金1台あたり15分100円から提供する。