UiPathは7月30日、同社が提供するRPAのためのマーケットプレイス「UiPath Go!」の日本語対応に加え、UiPathコミュニティのプラットフォームである「UiPath Connect!」も同時に日本語対応を開始したと発表した。
UiPath Go!は昨年10月にサービスを開始し、RPAのためのマーケットプレイスとして再利用可能なさまざまな自動化部品が、コンポーネントとしてデベロッパーや企業、団体から提供されている。UiPath Go!の英語以外の言語への対応は、今回の日本語が初だという。英語版の600のうち、今回は50を日本化した。
同社は、今回の日本語対応により、日本のRPA市場におけるエコシステム構築の促進と、コミュニティの拡大に貢献していく考えだ。
今回日本語化した50のうち、11はAI関連となる。
UiPath 代表取締役CEO 長谷川康一氏は、「RPAとAIが組み合わさって、現場を自動化できる。RPAができなかったこともAIによって自動化ができる。たとえ、AIの使い方を知らなくても、簡単に使えるようにすることが重要だ。それがUiPath Go!だ」と語った。
一方、UiPath Go!と同時に日本語対応したUiPath Connect!は、UiPath Forum、UiPathアカデミー、UiPath Go!などのUiPathコミュニティ上での活動に応じて、バッジやポイントをユーザーに付与するゲーミフィケーションの要素に加え、複数のユーザーで開発プロジェクトを推進することができるProjectスペースも提供。また、UiPath Connect!のアカウントを作成したユーザーは、UiPath Go!でのコンポーネントの公開およびダウンロードができるようになるという。
「UiPathテクノロジーパートナープログラム」も開始
また同社は同日、協働イノベーションのためのフレームワークである「UiPathテクノロジーパートナープログラム」を国内で開始した。グローバルでは、すでにMicrosoft、IBM、Googleなど170社以上が参画するパートナープログラムを今回、国内向けに開始する。
同プログラムでは、パートナー企業に対して、無料の開発用ライセンスやトレーニングなど、ソリューションの開発、テスト、認証のための環境を提供。また、連携ソリューションは、RPAのためのマーケットプレイス「UiPath Go!」で提供され、UiPathテクノロジーパートナーが開発・提供するコンポーネントには、UiPath社公認の「trusted」マークが付与されます。さらに、UiPathテクノロジーパートナープログラムでは、販促ツールやUiPath社の主催イベントへの出展機会など、マーケティング面での支援も行う。
UiPathテクノロジーパートナープログラムには、28社が初期パートナーとして参画。年内に100社以上をめざし、パートナー企業をさらに拡大するという。
同日は、「UiPath AI EXPO」というイベントを開催中で記者発表には、出展企業が出席しコメントを寄せた。
先日、RPAにAI技術を付与するインテリジェント・プロセス・オートメーションツール(IPA)の製品シリーズ「Petuum Neurobots」 をリリースした米PetuumProduct Manager Michael Chu(マイケル・チュウ)氏は、「AIはこれまでハードルが高かったが、Neurobotsによりデータ処理の仕方をAIにかけて判断し、それをRPAに渡すことで、誰でも使えるAIをめざす」と語ったほか、チャットボットソリューションを提供するBEDORE代表取締役 下村勇介氏は「UiPathと連携することによって、単に問い合わせに対する回答を返すだけでなく、実際の処理も実行できる。UiPathさんの社内で導入したところ、85%の問い合わせが自己解決できたほか、25%のライセンス対応処理が削減できた。今後は、RPAと対話エンジンの新しい形を提供していきたい」と述べた。
そして、テクノロジーパートナープログラムに参加するABEJA 取締役CPO 菊池佑太氏は「RPAのマーケットプレイスを使うこと、UiPath、ABEJA双方の領域を拡大できる。 今後はクラウドだけでなく、エッジ側のIoTデバイスにも利用していきたい」と語った。