米Dropboxは6月11日 (現地時間)、クラウドストレージ/コラボレーションツールの「Dropbox」をワークフローのハブとして進化させる計画を明らかにした。初期アクセスプログラムを通じて、コラボレーション機能やコンテンツアクセスを強化した新しいデスクトップアプリ (Windows、Mac)の提供を開始。同プログラムの参加条件に同意すれば、全てのDropboxユーザーが試用できる。

Dropboxは、様々なデバイスのローカルストレージに散らばっていたファイルを1カ所で管理できるクラウドストレージサービスとして成長してきた。同サービスの登場から10年、クラウドサービスの成長によってあらゆるデバイスから目的のファイルにアクセスできるようになったが、便利になった一方でユーザーは新たな問題に直面している。ファイルがクラウドにあっても様々なアプリに散らばり、1つのプロジェクトを進めるのに複数のアプリやツールを切り替え、チームのオンラインでのコミュニケーションやミーティングを管理しなければならない。新しいDropboxは、従来のDropboxの機能に加えて、クラウドで管理するコンテンツ、様々なツール、そしてコンタクトやカレンダー、コミュニケーションを1カ所で整理できるワークスペースを目指す。

  • Googleスプレッドシートと連動

    Dropbox内からGoogleスプレッドシートを作成

例えば、Dropboxコンテンツだけではなく、Googleのドキュメント/スプレッドシート/スライドまたはMicrosoft Officeのコンテンツの作成、アクセス、共有をサポートする。Dropbox内でGoogleドキュメントの書類とWordの書類を並べて管理でき、アプリを切り替えずにアクセスできる。サービス特有の機能が必要な場合は、GoogleのWeb編集ツールやMicrosoftのOfficeオンラインで開くように指定できる。

Dropboxには、Salesforce、Adobe、Autodeskのアプリケーション・サービスが統合されており、クラウド環境だけでシームレスにそれらのツールを利用できる。この連携ツールに新たにビジネスチャットツールのSlackと、ビデオカンファレンスのZoomが加わった。DropboxからSlackの会話を開始したり、Slackチャンネルやユーザーと直接ファイルを共有、またはカレンダーを接続してDropboxからZoomのミーティングに参加できる。さらに、プロジェクト管理ツールのAtlassianも間もなく追加される予定だ。

  • Webショートカット

    チームの共同作業に用いているTrello掲示板のショートカットを作成

コラボーション機能の強化では、特にフォルダの利便性が向上している。例えば、記事やWiki、プロジェクトを管理するTrelloの掲示板など、コンテンツに関連するWebサイトへのショートカットを作成してDropboxのコンテンツと共に保管できるようになった。説明、To-Do、@mentionsもフォルダに付けられ、重要なコンテンツにピンを付けることでワークスペースでハイライトできる。

  • チームアクティビティのフィード

    ファイルのアクティビティをフィードで確認して、チームの作業の進み具合を把握