博報堂が発足した「HAKUHODO Blockchain Initiative」(博報堂ブロックチェーン・イニシアティブ)は、ブロックチェーン技術を活用して、トークンとして実装されたデジタルアセットを、リアルタイムで番組を視聴している生活者に対して一斉配布できるサービス「TokenCastMedia(トークン・キャスト・メディア)」を開発したことを発表した。

その第一弾として、Dappsゲームのキャラクターやアイテムをラジオ番組内でリスナーに配布する「TokenCastRadio(トークン・キャスト・ラジオ)」の試験放送を、博報堂DYメディアパートナーズ、毎日放送、トークンポケット、フランジア、エヴィクサーと共同で3月に実施する。

博報堂は2018年9月、「HAKUHODO Blockchain Initiative」を発足し、マーケティング領域におけるブロックチェーン技術の活用によるソリューションを開発している

「TokenCastMedia」は、デジタルアセットの所有権を安全かつ迅速に移転できるブロックチェーン技術の特徴を応用し、トークンとして実装されたデジタルアセットの情報を埋め込んだ透かし音を放送してスマートフォンの専用アプリで検出することで、リアルタイムで番組を視聴している生活者だけがデジタルアセットを受け取れる、生活者参加型の番組制作を支援するサービス。

  • 「TokenCastRadio」のイメージ図

    「TokenCastRadio」のイメージ図

3月に実施予定の「TokenCastRadio」の試験放送では、フランジアが開発したDappsゲーム「Cipher Cascade(サイファー・カスケード)」にトークンとして実装されたキャラクターやアイテムの情報を、毎日放送のラジオ番組「オレたちやってマンデー」内で透かし音として放送。

リスナーは、エヴィクサーの音声認識技術が組み込まれた、トークンポケットのDappsブラウザアプリ「tokenPocket(トークンポケット)」を使い、放送中にゲームのキャラクターやアイテムを受け取ることができる。

「TokenCastMedia」を活用して制作された番組では、生活者はメディアの視聴を通じて情報を得るだけでなく、デジタルアセットのような価値を受け取ることができるという。

同社では、このサービスを使った番組制作により、メディアを「多くの生活者に価値を一斉に届けることができる媒体」に進化させることを目指すとしている。