TISは6月13日、EU(欧州連合)の次世代インターネット官民連携プログラム「FI-PPP」で開発・実装した基盤ソフトウェア「FIWARE(ファイウェア)」の普及を推進する非営利団体「FIWARE Foundation e.V.」に、ゴールドメンバーとして参画したと発表した。

  • 人とロボットの共生の実現イメージ

    人とロボットの共生の実現イメージ

FIWAREは、公共サービスを提供する自治体や企業などの業種を越えたデータの利活用やサービス連携を促すためのオープンソース・ソフトウェア(OSS)として開発し、標準化したオープンAPIを持つIoTサービスプラットフォーム。欧州を中心に25カ国、110の都市や企業でスマートシティを実現するシステムとして使用しているという。

同社は、ロボットが人の機能を補完し、人とロボットがそれぞれの役割を果たすことで共生し、ロボット活用が将来的には幅広い多様な分野の社会課題を解決できると想定しており、ロボティクスインテグレーション(ロボティクス技術とICT技術の連携)に着目し、研究・教育機関やコンソーシアムなどと連携しつつ、研究開発を推進してきた。

今回の同団体への参画は、スマートシティを実現する同ソフトウェアにロボット連携機能を拡充していくことを目的としている。IoTとロボットの連携、サービスとロボットの連携、ロボット同士の連携などを可能にするプラットフォームを開発し、この仕組みをOSSとして公開することで、ロボットの利活用の促進を目指す考えだ。

具体的には、同ソフトウェアをロボット間のデータ連携および、ロボットやIoT、オープンデータなどのデータ連携に利用し、ロボットのインテグレーションサービスを提供するための人とロボットの共生を実現するプラットフォームの研究開発を開始する。

同ソフトウェアを利用するプラットフォームについては、同社が参画するオープンガバメント・コンソーシアム(OGC)のAI・ロボット分科会で、会津大学と共同で2018年度内に会津大学の先端ICTラボ(LICTiA、リクティア)内で実証実験を予定している。