Project Jupyterは現地時間20日、公式ブログにおいてJupyterベースの新たなインタフェースや機能を備える「JupyterLab」β版をリリースしたことを発表した。

2014年にIPythonプロジェクトから進化したProject Jupyterは、数多くのプログラミング言語をサポートし、インタラクティブなデータサイエンスやコンピューティングを目指すオープンソースのプロジェクト。ブラウザベースの実行環境であるJupyter Notebookは、PythonやR、JuliaやScalaをはじめ40以上のプログラミング言語をサポート、作成したデータの共有もスムーズに行える。データサイエンスや機械学習をはじめとした多くの場で利用されており、300万を超えるユーザー利用実績を誇る。

3年間の11,000を超えるコミット、100人を超えるコントリビューターの貢献でリリースにいたったという「JupyterLab」は、Jupyter Notebookの既存の機能に加え、テキストエディタ、ターミナル、データファイルビューワーやコンポーネントをサイドに配置したユーザーインタフェースを備える。公式ブログにはドラッグ&ドロップやテキストファイルからのコード実行、Markdown、JSON、CSV、Vega、VegaLiteなどポピュラーなファイルフォーマットへの対応などが特徴として掲げられている。

またユーザーはエクステンションを使い独自のJupyterLabへとカスタマイズできることにも言及しており、デベロッパーガイドやテンプレートへのリンク(TypeScript/JavaScriptも掲載している。現行ではβ版となるが、正式版は2018年の後半を予定しており、安定性とAPIの拡充、ユーザーインタフェースの改良などを目指す。