日立製作所は、コーディングを行うことなく、プログラミングが可能なツール「Node-RED」の機能拡張に向けて、システム間での処理・データ連携を、容易に実現する技術を開発したと発表した。

「Node-RED」は、IBMが開発し、2016年10月にJS Foundationに寄贈されたコーディングレスプログラミングツール。画面上に「ノード」と呼ばれる処理部品を配置し、「ノード」間を接続するだけでプログラムを容易に作成できる。

ただ、システム間での処理やデータ連携を行うためには、個別の処理「ノード」を対象システムごとに開発する必要があることが課題となっており、そこで日立製作所は、「Node-RED」と他システムとの連携パターンを一般化できることに着目し、システム間の接続インターフェース(API)を統合管理する技術(Flow Connection Gateway)を開発した。

Flow Connection Gatewayは、システム接続機能を標準で提供するほか、接続先システムのAPIを参照することで必要な設定を簡略化できるため、「ノード」の開発を効率化し、迅速なアプリケーション開発を可能にするという。

同社は、今回開発した技術を「Node-RED」の新機能としてNode-REDコミュニティに提供するほか、「Node-RED」初心者向けの書籍の発売などを通じて、Node-REDコミュニティへの貢献を行っていくという。また、今後「Node-RED」をIoTプラットフォーム「Lumada」上で活用することで、アプリケーション開発・提供の迅速化を目指すとしている。