井関農機は、GNSS(グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム)を活用した、顧客の「生産性の向上・効率化・大規模化」を目的とした、有人監視下での無人による自動運転作業を可能にしたロボットトラクタの実用化を目指すと発表した。

ロボットトラクタ TJV623(参考出品、仕様・デザイン等は一部異なる)

今回開発されるロボットトラクタ「T.Japan」 TJV623(ロボットトラクタ仕様) は、GNSSアンテナでトラクタの現在位置を検出し、コントローラ内のジャイロセンサで本機の傾きによる測位誤差に対し補正を行い、高精度に有人監視下で自動運転作業を実現するもの。また、「農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドライン(農林水産省策定)」に沿った安全装置を装備している。

日本農業は、担い手農家への農地集積・規模拡大が加速している一方で、農業従事者は年々減少し、熟練した技術をもった人員の確保が困難になってきている。このような中、様々な精密操作を必要とするトラクタ作業において、オペレータの疲労軽減と習熟にかける時間コストの効率化が経営における課題となっている。同社は、その課題を解決するため、有人監視下での無人による自動運転作業を可能としたロボットトラクタの実用化を目指すという。

また、今後、GNSSを活用したロボットトラクタ(60馬力クラス)のモニター試験等を行い、2018年度中の商品化を予定しているということだ。