りらいあコミュニケーションズは4月28日、大規模なデータを分析し、自然言語で投げかけられた複雑な質問を解釈する事ができるコグニティブ・コンピューティング・システムであるIBM Watson日本語版を活用した「バーチャルエージェント」の提供を開始する。

同社では、人工知能を活用して自動で返答する対話システム「バーチャルエージェント」を2012年より提供しており、導入企業では最大50%の問い合わせ削減や繁忙時期のピークカットなど、さまざまなコンタクトセンターの運用効率化を実現してきた。

一方、従来のシステムでは、自動応答できなかった質問をエンジニアが分析し、手動により回答できるように調整しており、回答精度向上にかかる工数削減が課題の1つとなっていた。

こうした課題を解決するため、りらいあコミュニケーションズでは、2016年より「IBM Watsonエコシステムプログラム」のテクノロジーパートナーとなり、IBM Watsonを活用した機械学習型サービスモデルの開発を行い、「バーチャルエージェント」をより複雑な問合せに対応できるよう機能拡張を目指してきた。

今回開発したIBM Watsonを活用した「バーチャルエージェント」では、問い合わせの履歴やオペレーターからのフィードバックを効率的に学習させるための機能を提供しており、IBM Watsonを活用したチャットボット、オペレーター支援システムを短期間に導入することが可能になる。

なお、IBM Watsonを活用した「バーチャルエージェント」は、ファーストユーザーとして、アスクルが運営する一般消費者向けインターネット通販サービス「LOHACO」が導入している人工知能型チャットボット「マナミさん」の会話エンジンとして採用されている。

りらいあコミュニケーションズでは、今後も技術の進化を自社サービスに取り入れることで、顧客企業が持つ課題の高度化に応え、課題の解決を担うマーケティングパートナーとして推進していくという。