Cerevoは26日、Bluetooth経由でPCと接続し、ヨーヨー内に内蔵されたLEDの光を制御できるスマートトイの新製品「7-Magic(セブン・マジック)」を発表した。同日、同社ウェブサイトで予約受付を開始し、11月上旬に出荷する。販売価格は2万7,777円(税別)。

記者発表会で披露された、ヨーヨーパフォーマー・BLACK氏によるセブン・マジックのパフォーマンス

同製品は、"グローバル・ニッチ"を戦略に掲げ、ニッチではありながらも需要のあるIoT的商品を100個を生み出し、100ヶ国での販売を目標にしている同社のビジョンの一環として企画された商品。2015年1月に発表された、スノーボード用IoTバインディング「SNOW-1」と同様に、長く存在するものでありながらそれほど進化していないモノをIoT化により、新たな息吹を与えるような試みだ。

「これからは玩具と家電の境目がなくなっていく」と語った、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏。スノーボード用IoTバインディング「SNOW-1」と同様に、「何十年と変わらなかった機器を"Connected"にして改革するのが家電ベンチャーとしてやっていきたいこと」と語り、今回は紀元前500年ぐらいから存在していたヨーヨーを題材に選んだと明かす

今回お披露目されたセブン・マジックは、ヨーヨーの世界チャンピオンに2度輝き、ヨーヨーアーティストとしてサーカス集団「シルウ・ドゥ・ソレイユ」のツアーにも参加した経歴を持つ、ヨーヨーパフォーマーのBLACK氏の持ち込み企画により開発がスタート。その後実働6ヶ月足らずという短期間で商品化までこぎつけたという。

LEDを搭載したヨーヨーは既に存在しているが、最大輝度1,100ルクスという高輝度なLEDは200倍以上の明るさだという

ヨーヨーが回転すると、赤・青・緑の3色のLEDが混ざって見えることで、フルカラーLEDのように見える仕掛けだ

新製品の開発にあたっては、香港のメーカーであるC3ヨーヨーデザイン社と連携。同社の「イニシエーター」と呼ばれる競技用にも使われるヨーヨーをベースに、発光回路や通信回路などが組み込まれている。

発光用の部品としては、ヨーヨー内部に最大1,100ルクスとかなりの明るさの輝度を持つ、赤・青・緑の3色の計21個のLEDを内蔵。3色のLEDを組み合わせることで、ヨーヨーの回転時には色が混ざり合ってフルカラーLEDのように見せることができる。


LEDの制御は2つのモードを用意。1つ目の「ワイヤレスリアルタイム発光モード」は、BluetoothでPCと接続し、設定アプリ「7-Magic Bluetooth Cue」でLEDの色や輝度などを設定し、リアルタイムにヨーヨーへ表示させることができる。もう1つの「ワイヤレスプリセット発光モード」は、PC上で映像や音声に合わせて設定したタイミングで光らせたり色や明るさを変えたりBluetooth経由で制御ができるものだ。

充電はUSB経由で行い、1時間40分の充電時間で稼動時間はLEDを全色最大輝度にした場合で約8分。この他、映像・音声のタイミングをUSBケーブル経由の有線で行える「USBプリセット発光モード」も。通信環境が不安定な場所でも確実にスタートができるため、プロのパフォーマー向けのモードである。