英ケンブリッジ大学は10月21日(現地時間)、富士フイルムのグループ会社が開発した抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠」として知られ、エボラ出血熱の治療薬になる可能性があるとして注目を集める、「ファビピラビル」がノロウイルスに対して効果を示す可能性があると発表した。
同研究成果は同大学のIan Goodfellow教授が率いる研究グループによるもので、英オンライン科学誌「eLife」に掲載された。
今回の研究では、ノロウイルスを保持するマウスに「ファビピラビル」を投与したところ、ウイルスが減少したほか、中には検出されなくなったマウスもいた。これは同薬がウイルスの増加を抑制し、自滅させる効果を発揮した結果だという。
「ファビピラビル」はエボラ出血熱のほかにも、西ナイルウイルス、黄熱ウイルスにも効果があると考えられており、同研究チームは「治療だけでなく感染予防にも効果的である可能性がある」とコメントしている。