NECは、同社府中事業場にて建設を行ってきた、人工衛星の組み立てや評価・試験などを行う「衛星インテグレーションセンター」の稼働を開始したと発表した。

これにより、同社は既存工場と合わせて最大8機の人工衛星を並行して組み立てることが可能となる。同センターは高さ50m、フロア面積9900m2で、大型スペースチャンバーや20mを超える室内高を有する大空間作業室(ハイベイ)を備えており、大型衛星に対応可能な構造となっている。

投資額は、建屋・設備を合わせて約96億円だが、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」の採択事業となっているため、同社の実質的な投資額は約76億円となっている。

なお同社では、同社相模原事業場に展開している小型衛星組み立て工場に加えて、同センターの稼働により、同社の衛星標準バス「NEXTARシリーズ」の自社一貫生産体制が整備されることから、環境監視・災害監視・測位などの衛星インフラ整備、アジアをはじめとする宇宙新興国の衛星需要などを取り込んでいくことで、2020年度には宇宙関連事業を1000億円規模に成長させたいとしている。

衛星インテグレーションセンター

大型スペースチャンバー