東芝は、サーバなどで使われる毎分15,000回転のエンタープライズ向け2.5型HDDの新製品として、業界最大クラス(2014年3月4日現在。東芝調べ)となる最大記憶容量600GBの「AL13SXBシリーズ」と、これに暗号化機能を追加した「AL13SXQシリーズ」を製品化し、3月中旬からサンプル出荷を開始すると発表した。

「AL13SXB600N」

新製品は、ディスク媒体の磁気記録層とヘッドの機能向上により高記録密度化を図り、従来機種の2倍となる600GBの記憶容量を実現した。

また、物理データブロック長が512Bで記憶容量600GBの「AL13SXB600N」、「AL13SXQ600N」などでは、従来機種(「MK3001GRRB」、「MK3001GRRR」)に比べデータ転送速度が約19%、4KBで600GBの「AL13SXB600A/E」、「AL13SXQ600A/E」などでは27%高速化するとともに、それぞれエネルギー消費効率が約40%向上したという。

「AL13SXQシリーズ」はAES256暗号アルゴリズムを使い、TCG enterprise SSC規格に対応した暗号機能を搭載。また、「AL13SXBシリーズ」の一部の機種には、廃棄や再利用時に記録されているデータを短時間で無効化する機能「Sanitize Device Feature set」を搭載している。

物理データブロック長が4KBの商品では、予期しない電源遮断時にもキャッシュにある未記録のデータを磁気記録メディアに書き込むための技術が搭載されており、この技術により、電源が遮断されたときにもキャッシュ上の未記録データを記録するため、データを失う危険を回避することができる。