ANAは、グループ運航乗務員(約2,500名)にiPadを1人1台配布することを決定したと発表した。運航マニュアルの電子化やコックピット等における情報活用の促進を図ることで、高品質なオペレーションの実現と運航に関わるコストの効率化を両立する構造改革を推進する。

すでに同社では、客室乗務員に6,000台のiPadを配布し、活用している。今回の運航乗務員への配布は、それに続くもの。

これまで運航乗務員が、運航に関わる天候等の運航情報を入手できる場所は限られていたが、iPadを活用することにより、最新の運航情報をいつでも・どこでも入手できるようになるほか、将来的にはコックピットにおいて、エレクトロニック・フライト・バッグ(EFB)としてiPadを活用し、さらなる情報の効果的活用を進めていくことを目指す。

また、機内搭載マニュアルの電子化による機体重量削減や最新の旅客予約情報・搭載貨物情報に基づいた的確な飛行計画作成により、無駄のない燃料搭載を実現するほか、ペーパーレス化による印刷費用の削減や年間数千ページにおよぶマニュアルの配布・管理を効率化する。

無駄のない燃料搭載を実現

マニュアル管理業務改革

今後は、2012年9月より、一部の運航乗務員(約300名)による3カ月の運用検証を行い、その後、2013年2月より運航乗務員がiPad携行し、構造改革を推進していくという。