「ビッグデータ」とは?今知っておきたい旬キーワードをやさしく解説!

情報スピードが速いウェブの世界では、話題になっているキーワードを キャッチアップするのも意外と大変!

そこでソーシャルメディアマーケティングラボでは、なんとなく分かっているつもりでも、実はよくわからなくて「もやもや」 している?!今話題のウェブマーケティング用語を分かりやすく解説します。

第一回は「ビッグデータ」

SMMLab初登場の新人マーケター「あゆみちゃん」と一緒に話題のキーワードをすっきり理解しちゃいましょう!

用語説明:【ビッグデータ(big data)】

数百テラ(1兆)バイトからペタ(1,000兆)バイト級といった、膨大な量のデジタルデータのことですが、今日のIT業界で「ビッグデータ」と言った場合には、単なるデータ量の多さだけではなく、構造が複雑化し、リアルタイムの分析が難しい、従来の技術では管理や処理が困難だったデータ群を指す概念です。

解説

昨今のネット上データは、コンピューターが得意とする数値的な「構造化データ」ばかりではありません。ウェブページやサーバーへのアクセスログや、ソーシャルネットワーク上のコメント、写真、動画のような、コンピューターが管理できない、処理しにくい「非構造化データ」が、実は企業が持っているデータの80%に上っているといわれています。

また、インターネット上を流れる既存データの90%は、この2年以内に生成されたものであり、2年毎にほぼ倍増、5年後には現在の10倍、10年後には50倍にも膨らむと言われています。

従来、こうした大容量データは取り扱いが困難でしたが、記憶装置の大容量化・価格低下やサーバの情報処理速度の向上で、効率的、効果的な処理・分析・活用がリアルタイムで可能になったことから、ビジネスや社会に有用な知見を得たり、これまでにないような新たな仕組みやシステムを産み出す動きが、盛んになってきました。

爆発的に増え続ける「ビッグデータ」をいかに迅速に情報に変え、ビジネスへの価値を生み出すかが、今後の企業競争力やマーケティング戦略を、大きく左右するポイントとして注目されています。

導入には検討すべき問題点も

ただ、現状の日本では、顧客データベースの統合、整備や運用主幹といった組織・体制の問題、統計手法を駆使し分析結果から有益な情報を引き出せる人材の問題、消費者が自分の行動や趣味嗜好までを分析されることに嫌悪感を感じる可能性があるプライバシーの問題があり、相応の準備や対応が必要とされているため、取り組みに戸惑う企業も少なくありません。

ビッグデータとソーシャルメディアの紐付でマーケティングに新たな可能性が

しかし、スマートフォンを始めとしたデジタルデバイスの進化・普及や、ソーシャルメディアの発達により、生活者の消費行動や導線に関する「ビッグデータ」は、購買活用に大きく影響を及ぼし始めています。ソーシャルメディア上に存在する消費者の声と、企業が持っている顧客情報を紐付けることが出来れば、今までマーケターの「経験」や「感性」といった定性的にならざるをえなかった部分も、定量的な「事実」に基づいて考えられるようになり、より精度の高いマーケティングプランを設計することが可能になります。

たとえば、顧客とやり取りしたメールの文面や見積書、ネット経由で収集できる消費者からのアクション、コールセンターの応答記録といったものの中に、「他のデータと組み合わせることで重要な事実が見えてこないか」、「Facebookやツイッター、ブログといったソーシャルメディアで日々大量に流れる情報の中で、自社にとって貴重なヒントが埋もれていないか」といった観点で仮説を立て、結果を検証し、改善を積み重ねるプロセスは、「ビッグデータ」時代を迎えるマーケターにとって大切なトレーニングかもしれません。

イラスト

速瀬 みさき

1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!

公式サイト : http://www.nanacom.com/
Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.mi
用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ
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