日立製作所(以下、日立)は5月5日、中国-シンガポール天津エコシティ投資開発会社(SSTEC)、ならびに中国政府とシンガポール政府の協力事業となる環境配慮型都市「中国・シンガポール天津エコシティ」(中国名: 中新天津生態城/以下、「天津エコシティ」)に対し、環境技術を提供することで合意したと発表した。
同社は今後SSTECに対してスマートグリッドを利用したエコシティの開発、スマートハウス、電気自動車充電システムなどの技術やソリューションを提案し、「天津エコシティ」で適用可能なものを検討・選定していくという。
「天津エコシティ」は、省資源や資源循環の効率化をコンセプトとした中国とシンガポールの協力による大規模環境都市開発プロジェクト。2008年9月から建設が開始され、2013年頃に初期開発地区となる4平方キロメートルが完成する見込みとなっている。全体の広さは約30平方キロメートルとなり、2020~2025年頃には人口35万人、11万戸の都市が完成する予定。
日立は「天津エコシティ」について、飲料水の提供や使用電力の20%以上を太陽光発電・地熱発電などの再生エネルギーにするなど26の重要業績評価指標をはじめとした同プロジェクトの開発・建設プロジェクトに賛同し、協力を決めたという。
同社は既報の通り4月1日付で「スマートシティ事業統括本部」を設立するなど、同事業を社会イノベーション事業における成長エンジンと位置づけており、関連事業を強化するとしている。