続けて、文字列の繰り返し、変換、空白除去関連の関数について見ていきましょう。
繰り返し、変換、空白除去関連の関数一覧
関数名 | 戻り値 | 説明 |
---|---|---|
SPACE | char | 指定した個数の半角スペースを返します |
REPLICATE | 文字列(入力値依存) | 文字列を指定した回数分繰り返します |
LOWER | 文字列(入力値依存) | アルファベットの大文字を小文字に変換します |
UPPER | 文字列(入力値依存) | アルファベットの小文字を大文字に変換します |
REVERSE | 文字列(入力値依存) | 文字式を後ろから前に並べ替えます |
STR | char | 全体の桁数を指定して、数値データを文字データに変換します。小数点以下の桁数を指定できます(四捨五入) |
LTRIM | 文字列(入力値依存) | 先頭の半角空白を削除します |
RTRIM | 文字列(入力値依存) | 行末の半角空白を削除します |
繰り返し(SPACE、REPLICATE)
特定の文字列を繰り返して出力するには、SPACE関数、REPLICATE関数を使います。SPACE関数は半角スペースを繰り返して出力できます。REPLICATE関数は繰り返したい文字列を自由に設定できます。
SPACE関数、REPLICATE関数の実行例
--繰り返し
SELECT SPACE(5) /* → ' ' (5個分の半角スペース)*/
SELECT REPLICATE('AB', 3) /* → ABABAB (指定した文字列の繰り返し)*/
変換(LOWER、UPPER、REVERSE、STR)
LOWER関数では、引数のアルファベットを全て小文字に変換します。UPPER関数は逆に大文字に変換します。アルファベット以外の日本語や数字などは変換されません。
REVERSE関数を使用すると文字列を反転できます。
STR関数を使用すると数値を文字列に変換できます。第2引数にて全体の桁数を指定でき、この桁数に満たない場合は、先頭に半角スペースが埋められます。第3引数にて四捨五入する小数点桁数を指定できます(もし切り捨てや整数桁の四捨五入をしたい場合にはROUND関数を利用します)。
LOWER関数、UPPER関数、REVERSE関数、STR関数の実行例
--変換
SELECT LOWER('Tokyo')
/* → tokyo (小文字)*/
SELECT UPPER('Tokyo')
/* → TOKYO (大文字)*/
SELECT REVERSE('あいう')
/* → ういあ (反転)*/
--6桁の文字列に変換
SELECT STR(123.45 ,6 )
/* → ' 123' (整数に四捨五入)*/
SELECT STR(123.45 ,6 ,0)
/* → ' 123' (同上)*/
SELECT STR(123.45 ,6 ,1)
/* → ' 123.5' (小数点1桁で四捨五入)*/
スペース除去(LTRIM、RTRIM)
半角スペースを除去するには、LTRIM関数、RTRIM関数を使用します。LTRIM関数は行頭(左側)、RTRIM関数は行末(右側)の空白を削除します。
LTRIM関数、RTRIM関数の実行例
--半角スペース除去
SELECT LTRIM(' あ')
/* → 'あ' (行頭除去)*/
SELECT RTRIM('か ')
/* → 'か' (行末除去)*/
SELECT RTRIM(LTRIM(' さ '))
/* → 'さ' (前後除去:TRIM)*/