米Hewlett-Packard(HP)は5月28日(現地時間)、1枚のブレードに2つのシステムユニットを組み込んで実装密度を向上させた"2-in-1"のブレードサーバ「HP ProLiant BL2x220c G5」を発表した。1シャーシに16枚のブレードを挿入でき、クァッドコア・プロセッサ×2で32のノードが同時動作する。42Uのサーバラック全体では最大1024のプロセッサコアが動作可能で、同社では「Web 2.0やHPC用途で力を発揮するスケールアウトソリューションが提供できる」と説明する。

単位ラックあたりのシステムノード数を増やし、マシン数を増加させて水平方向にシステム全体のパフォーマンスを向上させるいわゆる「スケールアウト」の概念を強化させた製品となる。2-in-1で実装密度や総合パフォーマンスを倍にしたほか、近年のエネルギー事情に合わせる形で冷却機構の強化や省電力性を向上させている。同社によれば、同種の構成の他社製品と比較して消費電力あたりのパフォーマンスが60%ほど優れているという。

2-in-1のシステムブレード「HP ProLiant BL2x220c G5」

ブレードをシャーシに挿入したところ

ProLiant BL2x220c G5はクァッドコアのIntel Xeon 5400またはデュアルコアのXeon 5200を単位システムあたり最大2つまで搭載可能。1枚のブレードは2つのシステムを包含しており、HPのBladeSystem c7000のシャーシ内に16枚までブレードが内蔵可能で、1シャーシあたりでは32システム、つまり32ノード/256プロセッサコアが同時動作することになる。この状態のシャーシをサーバラックに満載することで、合計で128ノード/1024プロセッサコア、ラック全体で最大2TBのメモリを搭載した巨大システムとなる。シャーシにはギガビットイーサネットポートが2つ搭載され、HP Virtual Connectを通じて仮想インターフェイスが提供される。またx8 PCI-Expressが拡張スロットとして用意され、InfiniBandによるノード間接続が可能。リモート管理にはHP Integrated Lights-Out 2(iLO2)が提供される。

同ブレード製品の最低構成価格は6349ドルで、同日より提供開始となる。