ファルコンは1月31日、愛知県豊橋市がクラウド型災害対応システム「TRANS MOD」を導入したと発表した。

TRANS MODは、地方自治体の地区(地域)防災計画に基づく災害対応業務を効率化するための情報システム。複数システム間でリアルタイムに情報共有を行えるほか、ログインユーザーに応じて業務メニューの構成を変化させたり、編集権限を限定したりすることで、各職員の担当業務を明確化することができる。

また、OGC(Open Geospatial Consortium)準拠の相互運用の仕組みにより、民間企業を含めた多種多様な情報もリアルタイムで収集・提供することが可能。災害情報はワンストップで、Lアラート(公共情報コモンズ)、防災行政無線、自治体のWebサイト、SNSといった各種メディアを介して伝達することができる。

TRANS MODによる災害対応イメージ

従来の災害対応業務は、さまざまなシステム・サイトを併用して気象情報や河川情報、防災情報、ライフライン情報などをチェックしながら行われており、必要に応じて住民への広報、災害発生時には県への報告を行うなど、本来の現場対応業務以外の部分に多くの労力がかかっていた。

それらを含め、災害対応業務を集約するTRANS MODの導入により、1つの地図画面で雨量や河川水位などを監視・俯瞰できるほか、これまでデジカメで撮影していた現場写真は、モバイル端末を使って撮影し、現場から本部へ位置情報とコメント付きで送信することが可能になるという。

豊橋市は、2017年2月13日に同システムを用いた災害対策本部設置運営訓練を実施し、その後、災害対策本部で運用を開始する予定。