スマホや周辺機器を何台か持って出かけるとき、「ケーブルは持ってきたのに、端子が合わない!」なんて経験、ありませんか。USB-Cのスマホは充電できても、ちょっと古いワイヤレスイヤホンはmicroUSB、さらにLightningの機器も……となると、ケーブルだけで2本、3本とかさばっていきます。
そこでドンキで手に取ったのが、「いつでも頼れるトリプル充電ケーブル」(PT-SMX-3MC-GR)。小さな胴体から同じくらいの長さのケーブルが4本、タコの足のように伸びていて、そのうち1本が電源につなぐUSB-A、残る3本がLightning/USB-C/microUSBの出力になっている充電ケーブルです。店頭にはブルー、パープル、グレー、グリーンの4色が並んでいて、今回はグリーンを購入。お値段は999円(税込1,099円)でした。
- 商品名:いつでも頼れるトリプル充電ケーブル
- 型番:PT-SMX-3MC-GR
- 輸入元:サンマックス・テクノロジーズ
- 購入場所:ドン・キホーテ
- 購入価格:999円(税込1,099円)
- カラー:ブルー、パープル、グレー、グリーン(今回はグリーンを購入)
- コード長:約8cm
- 入力:USB-A
- 出力:Lightning、USB-C、microUSB
- 最大出力:DC5V/2.1A(複数台接続時も合計2.1A)
まるで小さなタコ? 4本のケーブルがニョキッ
見た目からして、なかなか個性的です。中央にはプラスチック樹脂製の小さなボックスがあり、幅約15mmのスペースから4本のケーブルが並んで伸びています。端子はUSB-A、microUSB、USB-C、Lightningの順。USB-Aが電源につなぐ入力用で、残りの3本が機器側へつなぐ出力用です。USB-Aから3本に枝分かれしているというより、小さな胴体から4本の腕がニョキッと伸びたタコ、といったほうが近いフォルムです。
さらに胴体の上には、円形のカラビナタイプのキーホルダーも付いています。バッグの持ち手などにサッと引っ掛けておけるので、「持ち歩く予備ケーブル」としてはなかなか便利。ガジェットポーチの中で行方不明になるのも防げそうです。
使い方はシンプルで、入力側のUSB-AをACアダプターやモバイルバッテリーへ挿し、充電したい機器に合った端子を選ぶだけ。Lightning、USB-C、microUSBを1つにまとめられるため、古い機器と新しい機器が入り混じっている人にはやっぱり便利。旅行や出張で端子ごとに何本もケーブルを持ち歩かずに済み、「とりあえずコレを持っていけば何とかなる」という安心感があります。
「8cm」だけど、実際に届く距離は最大約15cm
パッケージに記載されたコード長は8cm。とはいえ、実際に使うときは入力側のUSB-Aと、出力側のLightning、USB-C、microUSBという2本のケーブルを組み合わせるため、「機器まで8cmしか届かない」というわけではありません。
実際にケーブル部分だけを伸ばして測ってみると、USB-Aと、そのすぐ隣にあるmicroUSBとの間は最大約14cm。一番離れた位置から伸びるLightningとの間でも最大約15cmでした。
つまり、充電器やモバイルバッテリーから機器まで届く距離は、おおむね15cm以内と考えておいたほうがよさそうです。普通の充電ケーブルと比べれば、やっぱりかなり短めです。
モバイルバッテリーのすぐ横にスマホを置いて充電するなら、長いケーブルがブラブラせずスッキリ。カバンの中でケーブルがからまることも少なく、こういう使い方ならむしろちょうどいい感じです。
その一方で、壁のコンセントに挿したACアダプターから手元のスマホまで引き回す、といった使い方はほぼ無理。複数の機器を同時に充電するときも、すべて中央のボックスのすぐ近くに置く必要があります。
「3 in 1」だけど、どんな組み合わせでもOKではない
便利そう……と思いきや、まず気になったのが、4本の端子がぜんぶ違うということ。
入力はUSB-Aのみ、出力はLightning、USB-C、microUSBが1本ずつ。つまり、USB-C to USB-Cのように、同じ端子同士をつなぐケーブルとしては使えません。
たとえば、USB-C端子しかない充電器と、USB-C端子のiPhoneをUSB-C同士でつなぐ——という、いまや当たり前の使い方はNG。USB-Cの出力はあるのに、入力側がUSB-AなのでUSB-C to USB-Cケーブルの代わりにはならないんです。
さらに、USB-Cの機器を2台まとめて充電したくても、USB-Cの出力は1本きり。同じ端子の機器を複数、というのもできません。
パッケージには「3つの端子でほぼ全機種に対応」とありますが、これはあくまで“充電される側”の端子の話。充電器側まで含めて自由に組み合わせOK、というわけではないんですね。ここは買う前に要チェック。とくに、充電器をUSB-Cで統一している人にとっては、出番の少ない1本になりそうです。
3台つなげても、2.1Aを「みんなで分ける」
3つの出力端子には、異なる端子を備えた複数の機器を同時に接続できます。USB-Cのスマホ、Lightningの機器、microUSBのワイヤレスイヤホンをいっぺんに挿せるのは、なかなか便利。USBポート1つから何台かに給電できるので、使えるUSB-Aポートが少ないホテルやクルマでは重宝しそうです。
ただし、「3台まとめて急速充電!」とはいきません。
最大出力はDC5V/2.1A、電力にすると最大およそ10.5Wです。しかも2台、3台とつないだときも、この2.1Aは各端子ごとではなく合計の数字。限られた電流を、みんなでわけあう格好になります。
パッケージにも「複数台に同時接続した場合も最大電流は合計2.1A」と明記されています。使うモバイルバッテリーやUSB充電器によっては、そもそも2台以上を同時に充電できないこともあるそうです。
最近のスマホでおなじみのUSB PDによる高出力な急速充電は期待できません。実際、USB-C端子でiPhone 17 Proを充電すると、バッテリー画面には「低速充電」と表示されました。寝ているあいだやクルマでの移動中にのんびり充電するならいいのですが、「出発まであと20分、ガッツリ入れておきたい!」みたいな場面にはちょっと荷が重いでしょう。
それと、使っていて「おや?」と思ったのが発熱です。USB-C端子でiPhone 17 Proを充電していたところ、入力側のUSB-Aプラグの根元、ちょうど抜き差しするときに指でつまむ部分がかなり熱くなりました。ほんのり温かいという程度ではなく、指先でつまみ続けるのが難しいほどの熱さです。安全性について筆者には判断できませんが、個人的には目の届かない状態で長時間使うのをためらうレベルでした。
Lightningは「どっち向きでもOK」じゃない
そしてLightning端子をよーく見てみると、もうひとつ気になるポイントを発見。一般的なLightningケーブルは裏表を気にしないで挿せるのが魅力ですが、この製品のLightning端子は金属の接点が片面にしかありません。
実際、パッケージにもLightningについて「UPSIDE」を上にして挿すよう指定があります。何も考えずに裏返しで挿しても充電できる、というわけではないんですね。
ほんのひと手間とはいえ、Lightningならではの「向きを気にせずポン」というラクさが消えてしまうのは、ちょっと残念。暗い車内や枕元だと、「あれ、逆だった」と挿し直すことになりそうです。
ちなみにパッケージを見る限り、AppleのMFi認証を示す表記も見当たりません。この点もLightning機器で使うなら頭に入れておきたいところです。
実際、機器との相性らしきものも確認できました。手持ちのLightning搭載iPad Pro(第1世代)につないでみたところ、「UPSIDE」を上にして正しい向きで挿しているのに、うんともすんとも言わず、まったく充電できなかったのです。
ではLightning側が断線しているのかというと、どうもそうではなさそう。Apple純正マウス「Magic Mouse」(Lightning端子モデル)につないでみると、こちらは問題なく充電されていることを確認できました。少なくともLightning端子からの給電自体はできており、iPad Proで充電できなかったのは単純な断線が原因ではなさそうです。
パッケージにも「すべての機器での動作を保証するものではありません」と注意書きがあります。Lightning端子を備えていれば必ず充電できる、とは考えないほうがよさそうです。
「万能ケーブル」ではない。でも予備としてはアリ
「いつでも頼れるトリプル充電ケーブル」は、Lightning、USB-C、microUSBの3種類を1本にまとめられるのが魅力。バッグやクルマに予備として入れておけば、端子違いのピンチに役立ちそうです。
一方、入力はUSB-Aのみで、最大出力は合計2.1A。Lightningは挿す向きがあり、Magic Mouseでは充電できたもののiPad Pro(第1世代)では充電できませんでした。さらにUSB-A側の発熱や8cmという短さも気になるところ。決して万能とは言えませんが、クセを理解したうえで「お守り」として持つなら面白い製品だと思います。









