スマートフォンで動画を見たり、ビデオ通話をしたりするとき、ずっと手に持っているのは地味に疲れますよね。机の上に置くタイプのスタンドでは高さが足りず、寝転がって使おうとすると、ちょうどいい位置へ画面を持ってくるのも難しいところです。

かといってアームスタンドはアームスタンドで、使っているうちに「あれ、なんかだんだんお辞儀してきてない?」となりがち。特に寝ながら動画を見ているとき、顔の上に落ちてこないかヒヤヒヤした経験がある人も多いのではないでしょうか。

そんな不満に真正面から答えているのが、ドン・キホーテの情熱価格から出ている「豪腕スタンド DQC-LASTD01-BK」です。その名のとおりかなりガッシリとしたアームを備え、スマホだけでなく最大12.9インチのタブレットにも対応します。

  • ドン・キホーテの情熱価格「豪腕スタンド DQC-LASTD01-BK」。クランプ式のスマホ&タブレット用アームスタンドです

    ドン・キホーテの情熱価格「豪腕スタンド DQC-LASTD01-BK」。クランプ式のスマホ&タブレット用アームスタンドです

  • 商品名:豪腕スタンド
  • 型番:DQC-LASTD01-BK
  • 購入場所:ドン・キホーテ
  • 価格:2,499円で購入
  • カラー:ブラック、ラテグレージュ
  • アーム長:約110cm
  • 対応サイズ:横幅135~230mm、厚さ13mmまで
  • 耐荷重:約800g
  • 公称重量:約390g
  • 材質:ABS樹脂、アルミニウム合金

円柱状のパイプもしっかり挟めるクランプ

本製品は、クランプ部分を机の天板やベッドフレームなどに挟み、ネジを回して固定する仕組みです。

  • パッケージにはホルダー部とアーム- クランプ部が分かれて入っています。これらを取り付けてから使用します

クランプの挟み口をよく見ると、中央に丸みを帯びた凹みがあります。平らな机だけでなく、パイプなど円柱状の場所にも沿わせやすい形状です。実際に丸いパイプへ取り付けてみると、凹みがパイプを包み込むように当たり、ガッチリ固定できました。

  • クランプの挟み口には丸みを帯びた凹みがあります

    クランプの挟み口には丸みを帯びた凹みがあります

一般的な平らなクランプでは、丸いパイプに取り付けると接触面が少なくなり、力を加えたときにズレてしまうことがあります。本製品は凹みのおかげで接触しやすく、ベッドフレームやポールに取り付けたい人にはうれしいポイントです。

  • 円柱状のパイプにも凹みがフィットしてしっかり固定できました

ただし、クランプの主要部分は樹脂製です。金属製のクランプに比べて軽い一方、必要以上にネジをガッツリ締め込むのは避けたほうがよさそうです。設置後にクランプがズレないことを確認し、適度な力で固定するのが安心でしょう。

もうひとつ、公称スペックには「挟める天板の厚み」が明記されていません。筆者の手元の定規で測ったところ最大約7cmぐらいまでは大丈夫そうでした。取り付け先の厚みによっては固定できないことがあるので、取り付けたい天板やフレームの厚さは、買う前に測っておきたいところです。

  • 最大7cmぐらいまでは挟めそうです

    最大7cmぐらいまでは挟めそうです

見た目ほど重くないが、公称値との差には注意

太く長いアームと大きなクランプを備えているため、パッと見た印象はかなり重そうです。しかし、クランプが樹脂製ということもあり、持ち上げてみると見た目ほどの重量感はありません。

メーカーが案内する本体重量は約390gですが、筆者がクランプやホルダーなど、使用するパーツ一式をまとめて量ったところ約510gでした。計測条件によって差が出ている可能性がありますが、いずれにしても、このサイズのアームスタンドとしては比較的軽い部類でしょう。

  • クランプが樹脂製なので、見た目のわりに重量感はありません

    クランプが樹脂製なので、見た目のわりに重量感はありません

もっとも、全長は約110cmあります。折りたたんでもそれなりに場所を取るため、バッグに入れて気軽に持ち歩く用途にはちょっと不向き。基本的には自宅や職場の決まった場所に設置して使う製品と言えます。

iPhoneを挟むと、画面下端を操作しにくい

端末を取り付けるホルダーは、両側を引っ張って挟み込むタイプです。内側にはクッションが付いており、端末を直接硬い樹脂で挟まないよう配慮されています。

対応サイズは「横幅135~230mm、厚さ13mmまで」。この135~230mmというのは、ホルダーの爪と爪の間の距離のことです。筆者のiPhone 17 Proの長辺はおおむね150mm前後なので、スマホの上下(短辺側)を挟む形になります。

実際にiPhoneを縦向きに取り付けてみると、ホールド力は十分。スマホの重さでアームが勝手に下がることもなく、動画視聴やビデオ通話では快適に使えました。

ただし、ここで気になったのが画面下端の操作です。iPhoneをホルダーの中央に挟むと下側の爪が邪魔をして、ホーム画面へ戻るときの画面の下端からの上方向へのスワイプができなくなるのです。

対策としては、ギリギリまで手前に浅く挟むこと。爪のかかりを最小限にしておけば、画面の下端に指を回り込ませられるようになります。落下が怖いのでガッツリ奥まで差し込みたくなりますが、そこはグッとこらえて浅めにセットするのがちょうどいい感じでした。

  • iPhoneを中央に挟むとホルダーが画面下端のスワイプ操作を邪魔します

    iPhoneを中央に挟むとホルダーが画面下端のスワイプ操作を邪魔します

  • 画面の下端をホルダーとそろえるとスワイプ操作が可能になります

    画面の下端をホルダーとそろえるとスワイプ操作が可能になります

とはいえ、頻繁にスマホを操作する用途では、このひと手間が少し面倒です。加えて、アームが長いぶん、画面をタップするたびにユラユラと揺れます。文字入力をしようとすると画面が細かく動いて、狙ったキーをタップできずにイラッとすることも。取り付けたあとは画面をあまり触らない使い方、つまり動画を流しっぱなしにしたり、ビデオ通話の相手を映しておいたりする用途に向いていると感じました。

もう1つ、小さめのスマホを使っている人は注意が必要です。公称の下限は135mmなので、iPhone 13 mini(高さ131.5mm)のようなコンパクトモデルは計算上この下限を下回ります。また厚さの上限は13mmまで。画面側までカバーする手帳型ケースを付けていると、ここに引っかかる可能性があるので、手持ちの端末とケースのサイズは事前に確認しておくと安心です。

12.9インチのiPad Proも固定できた

本製品の耐荷重は約800gで、最大12.9インチのタブレットに対応するとされています。そこで、筆者が所有する12.9インチiPad Pro 第1世代のWi-Fiモデル(713g)と、12.9インチiPad Pro 第5世代のWi-Fiモデル(682g)を取り付けてみました。とくにホームボタンを備えた第1世代は、第5世代よりも本体が大きく重いため不安でしたが、問題なくホルダーに収まり、しっかり固定できました。

重さでホルダーが下を向いたり、アームが徐々に下がったりすることもありません。さすが「豪腕」と名乗るだけあり、固定力はなかなかのものです。

  • 12.9インチのiPad Pro 第1世代も取り付けられました

    12.9インチのiPad Pro 第1世代も取り付けられました

レシピや資料を表示したり、動画を視聴したりする用途なら、大画面を目線に近い高さへ固定できてやっぱり断然ラク。Web会議の資料表示や、撮影時に台本を映すためのスタンドとしても使えそうです。

ただし、余裕があるかというとそうでもありません。iPad Pro 12.9インチ 第1世代の713gに対して耐荷重約800gの残りは90g弱、第5世代でも120g弱。ケースの種類によっては、装着するだけで耐荷重をオーバーする可能性があります。メーカーも「使用する形状により耐荷重に変動があります」と但し書きを添えているとおり、耐荷重はアームの曲げ方や取り付ける場所によって変わります。大型タブレットを顔の真上などに設置する場合は、クランプとホルダーが確実に固定されているか要チェック! 万一外れると危険なので、就寝中に長時間設置したままにするのも避けたほうが安心です。

アームは「自由自在」というより、かなり固い

メーカーは「360度、角度調整が自由自在」と案内していますが、アームはかなり固め。片手でサッと向きを変えるような使い方は難しく、両手でガッツリ力を入れなければ思いどおりの形になりません。

  • アームはかなり固く、曲げるときも伸ばすときも両手で力を加える必要があります

    アームはかなり固く、曲げるときも伸ばすときも両手で力を加える必要があります

約110cmという長さも、遠くまで端末を伸ばせる一方で、余った部分を曲げて収めるにはかなりの力が必要です。正直なところ、ここまでの長さは必要ないというのが使ってみての実感でした。机やベッドフレームに固定して顔の前へ持ってくるだけなら、半分の長さでも十分足ります。余った40〜50cmはとぐろを巻くことになり、見た目にもかさばります。長さを削って、そのぶんアームをもう少し動かしやすくしてくれたほうが良さそうです。

「寝返りを打つたびにスマホの位置を変えたい」「使う人に合わせて何度も高さを調節したい」といった用途には、正直なところ向いていません。とはいえ、この固さこそが大型タブレットを支えられる理由でもあります。これまでいろいろなアームスタンドを使ってきましたが、いちばんガッカリするのは、しばらくするとジワジワ垂れ下がってくるタイプ。その点、本製品は一度決めた角度から動く気配がまったくない。手で曲げるのが大変なくらいなのだから当然といえば当然ですが、固定力に全振りした結果、垂れてくるストレスとは無縁になっています。

フレキシブルアームっぽい見た目なので、くねくね自由に動かせるものを想像しがちですが、本製品は少し性格が異なります。最初に設置場所と角度をしっかり決め、その状態をキープして使うスタンドと考えるのが正解でしょう。

車のヘッドレストにも装着OK。ただし走行中は厳しい

前述のとおり、クランプの凹みは円柱状のパイプにガッチリ食いつきます。それならばと、筆者の愛車「キャンパーアルトピアーノ」のヘッドレストポールにも取り付けてみました。結果はご覧のとおり。丸いポールを凹みがしっかり抱え込み、バッチリ固定できました。

  • 愛車「キャンパーアルトピアーノ」のヘッドレストポールにも取り付けられました

    愛車「キャンパーアルトピアーノ」のヘッドレストポールにも取り付けられました

まずは停車中にゲームを試してもらったところ、端末を手で支える必要がなく、娘も楽しそうに操作していました。長時間の移動中にタブレットを持ち続けなくて済むので、後部座席用のタブレットスタンドとしても活用できそうです。

  • 停車中はごきげんでゲームを楽しんでいました

    停車中はごきげんでゲームを楽しんでいました

ところが、いざ車が走り出すと、路面からの振動が長いアームに伝わり画面がかなり揺れてしまいます。しばらくすると、娘から「手で持ちたい〜」と言われてしまいました。結局、走行中は手持ちに逆戻り。停車中や信号待ちに動画を映しておくぶんには活躍しそうですが、走行中のゲーム用スタンドとしては、やはりアームの長さと揺れがネックになる印象です。

まとめ:固定力を最優先するなら頼もしい

「豪腕スタンド」は、12.9インチのiPad Proまでガッチリ固定できる、名前どおりパワフルなアームスタンドでした。クランプの凹みで円柱状のパイプにも取り付けられ、見た目のわりに軽いのもメリットです。

一方でアームはかなり固く、頻繁に位置を変える使い方には不向き。iPhoneの画面下端をスワイプしにくい点や、オーバースペック気味な約110cmの長さも要チェックです。それでも「一度決めた位置から動いてほしくない」「大型タブレットをガッチリ固定したい」という人なら、試してみて損はないアイテムです。