マッツ・ミケルセン主演の『さよなら、僕の英雄』(2026年6月19日公開 提供:スターキャット 配給:スターキャットアルバトロス・フィルム)のメイキングスチールと、監督を務めるアナス・トマス・イェンセンの日本向けインタビューが公開となった。
『さよなら、僕の英雄』は、人生の迷子になった兄弟の「失われたもの」を探す旅を描き出した作品。2025年に開催された第82回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門でワールドプレミア上映され、大きな反響を呼んだ。本国デンマークでは実写映画における興行記録を塗りかえて歴代1位に輝き、同国のアカデミー賞たるロバート賞では13部門14ノミネートを果たして観客賞を受賞した。
この度、メイキングスチール2点と監督を務めるアナス・トマス・イェンセンの日本向けインタビューが公開となった。アナス・トマス・イェンセンは、全ての監督作品にマッツ・ミケルセンを起用し続けており、これがタッグを組んで6作品目となる。
アナス・トマス・イェンセン マッツ、ニコライだけは当て書きをしました。そのほかのキャストは脚本を書いてから、配役を進めています。兄弟の実家で民泊を営んでいるマグレーデ役など、大掛かりなオーディションを検討していた人物もいましたが、考え直してソフィー・グローベールに声をかけたんです。新たに発見したキャストといえば、自分をポール・マッカートニーとジョージ・ハリスンだと思い込んでいるハムダン役のカルド・ラザーディです。
撮影中の印象的なエピソードを教えてください。
アナス・トマス・イェンセン マッツ演じるマンフレルが自暴自棄になるところです。60歳にも関わらず、ほとんどのスタントを自分でやると言い、小さな窓から飛び出すシーンもスタントコーディネーターに「さすがに本人だと難しいかも」と言われていたのに挑戦していました。さすがダンサー! 数センチ狂っていたら肩が外れるほどの非常に狭い窓から見事に飛び出していましたね。そういったシーンはどれも面白すぎて、ずっと忘れられません。
現場はどのような雰囲気で進んでいきましたか?
アナス・トマス・イェンセン めちゃくちゃ楽しかったです。今回の作品に関しては、みんなでサマーキャンプに行って、寝食を共にして撮影する、みたいな時間でした。ただ、撮影時のルールが変わって、一作目は53日間の撮影期間を設けられたのが、今は30日間でアップしなければならないんです。以前よりも時間がタイトなのと、撮影クルーの規模も大きくなっていて、効率よく撮影することが求められたので、集中力を高めて向き合いました。コメディとしていいものを作るには真剣に向き合う必要があるので、その点はみんなで努力しました。
他者とのコミュニケーションが生む新しい視点といったものがこれまでの作品でも描かれてきました。監督ご自身もそういったコミュニケーションを普段から大切にしているのでしょうか?
アナス・トマス・イェンセン 一番大切なことだと思っています。子供たちにも毎日伝えているのですが、自分と意見が違う人や自分が好ましいと思っていない人、価値観が受け入れられない人と対話することが重要です。いつも世界の問題は、それぞれのグループに縛られてしまい外部の人々とコミュニケーションを取らなくなっていることから始まるんです。人類はコミュニケーションをとることができるからこそ、これまで生存して来られたんだと思いますし、政治だけでなく普段の生活からやるべきことだと思っています。
日本の観客にメッセージをお願いします。
アナス・トマス・イェンセン この作品はアイデンティティや、自分が何者であるかということを描いています。なので、誰が観ても何か感じてもらうことができるはずです。ぜひ劇場でご覧ください。
■ストーリー
強盗事件での服役を終えたアンカー(ニコライ・リー・コス)は、逮捕前に大金を預けた兄・マンフレル(マッツ・ミケルセン)と15年ぶりに再会。しかし、マンフレルはその隠し場所を忘れ、自分をジョン・レノンだと思い込んでいた……。生まれ育った実家の森に埋められているはずの大金を掘り起こそうとするも、どうにも見つからない。アンカーは精神科医とともに、マンフレルの記憶を取り戻すためビートルズの再結成を決意。しかし、現れたのは珍客ばかりで、事態は混乱の一途をたどっていく。
■出演者
マンフレル:マッツ・ミケルセン
アンカー:ニコライ・リー・コス
マグレーデ:ソフィー・グローベール
ヴェアナ:ソーレン・マリン
フレイヤ:ボディル・ヨルゲンセン
フレミング:ニコラス・ブロ
■スタッフ
監督:アナス・トマス・イェンセン
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