Microsoftは4月14日(米国時間)にWindows 10の累積アップデート「KB5001330」をリリースしたが、このアップデートの適用後に複数の問題が発生している様子だ。BetaNewsが4月16日(米国時間)に「KB5001330 update for Windows 10 is causing performance problems and other issues」で伝えたところによると、KB5001330を適用した一部のユーザーから、ゲームのパフォーマンス低下やブートループ、画面のちらつきなどの問題が報告されているという。

  • 累積アップデート「KB5001330」

    累積アップデート「KB5001330」

主要な問題としては、ゲーム画面においてフレームレートが落ちていることや、ゲームスピードが大幅に低下したり、音声が途切れたりすることが挙げられている。フレームレートの定価はVSync設定に関連しているという指摘もあり、最新のグラフィックスドライバーに更新したり、または古いドライバーにロールバックしたりすることで解決する可能性があるものの、確実とは言えないとのこと。

そのほか、KB5001330をインストールした後に勝手に再起動が繰り返す「ブートループ」が発生したり、そもそもWindows UpdateからKB5001330をインストールする際にエラーコード0x800f0984で失敗したりするという問題も報告されている。また、EdgeやChromeなどのWebブラウザでウィンドウサイズを変更した際に画面がちらつくといった症状の報告もあるという。

さらに、BetaNewsの4月18日の記事「Windows 10's KB5001330 update is causing problems with shared folders and DNS resolution」では、KB5001330のインストール後に発生する共有フォルダおよびDNS解決に関する問題も伝えられている。

これはDentrix社が提供している歯科医療向けソフトウェアの「Dental Practice Management」において発生した問題で、KB5001330を適用後に共通フォルダへのアクセスや登録、eSync接続ができなくなるケースがあるという。Dentrix社によれば、この問題はWindowsサーバでLLMNR(Link - local Multicast Name Resolution)を無効にしている場合に発生することが判明しており、応急的な対策としてLLMNRを有効にする方法が紹介されている。

これらの問題を回避する最も簡単な方法は、KB5001330の適用を見合わせるか、すでに適用している場合はアンインストールすることだ。しかしKB5001330には重大なセキュリティ上の修正も含まれているため、PCを危険にさらすリスクがあることもよく考える必要があるだろう。