アップルとグーグルという、スマホ界の2大プレイヤーが相次いで初の5G対応スマートフォンを投入してきました。このレビューでは、iPhone 12とPixel 5という両者を代表する製品を比較しながら、それぞれの個性を見極めたいと思います。
アップルとグーグル、初の5Gスマホがやってきた
新しいモバイル通信技術「5G」は、まだ発展途上の技術といえます。全国に広がった4G LTEに対して、エリア展開がきわめて限られているという意味でもですが、スマホ側も現在のモデムチップでは負荷が高くなりがちで、5Gエリアでは電池消費が速まりがちという課題もあります。
初期に出された5Gスマホが大画面と大きなバッテリーを搭載した製品ばかりだったのも、こうした事情が影響しています。
それに対して、iPhone 12とPixel 5は、両者とも5Gスマホながら極端な大型化を避けています。
iPhone 12は、前世代モデルのiPhone 11と同じ6.1インチのディスプレイを搭載。ボディは丸みを帯びた形状から側面が切り立った形状に変更し、縦横の寸法と厚みと減らしつつ、5G対応を果たしています。
板状のフォルムにフラットなディスプレイは、かつてのiPhone 4~5sの世代でも採用されていました。これが狭額縁ディスプレイという現在のトレンドを取り入れて復活した格好です。iPhone 12ではこのほか、前面ガラスの耐落下性能を4倍高めるという新コーティング「セラミックシールド」を取り入れています。
Pixel 5は対照的に、前世代のPixel 4よりも丸みを帯びた形状へと変更されています。尖った機能を減らして性能を抑えており、ボディは使い勝手重視の薄型フォルムとなりました。
Pixel 5の重さは約151gで、現世代の5Gスマホの中ではかなり軽量です。一方、iPhone 12も重さを約162gに抑えています。ちなみに11月13日に発売されたばかりの兄弟モデル「iPhone 12 mini」は5Gスマホながら約133gという群を抜く軽さとなっています。
本体サイズ/重さ | |
iPhone 12 | Pixel 5 |
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146.7×71.5×7.4mm / 162g | 144.7×10.4×8.0mm / 151g |