この10年強、iOSとAndroidは2大スマホOSとしてしのぎを削ってきました。それぞれが機能を高めていった結果、近年では両OSの機能的なへだたりがなくなりつつある傾向にあります。
iPhone 12が搭載するiOS 14では、ホーム画面に大きな機能追加がなされ、アプリに並べてウィジェットを配置できるなど、Androidのようなカスタマイズの柔軟性を得るようになりました。
Androidではたとえば、Google Payにおサイフケータイの電子マネー機能が統合され、カード風に並べて表示するスタイルが取り入れられました。iPhoneのApple Payに近いスタイルと言えるでしょう。
多くの人に手に取ってもらうための5Gスマホ
今回iPhone 12とPixel 5をポイントごとに見てきたところ、Pixel 5は性能抑えめでお手頃価格なスマホで、iPhone 12は高機能なスタンダードモデルと、コンセプトに差がありました。
ただ、これまでの5Gスマホの展開と2モデルのサイズ感を踏まえると、両者のスマホには「これまでと同じ感覚で使える5Gスマホ」という共通点を読み取れます。
すなわち、iOSとAndroidというプラットフォームを抱える2社がほぼ同タイミングで5Gスマホを投入し、それらは多くの人に手に取ってもらうための5Gスマホだ、ということです。iPhone 12とPixel 5は、5G時代への本格的な移行に向けた先鞭を付けるモデルとなることでしょう。