オプティムと、AIを活用したアグリテックベンチャーのルートレック・ネットワークスは6月24日、AI・IoT・ロボティクスを活用したスマート農業事業の展開において、農業生産のデジタル革命を目指し、資本業務提携を行い、ルートレックは同日にオプティムを引受先とした第三者割当増資を完了したと発表した。

これまでオプティムはAI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」を用い、農業や医療、建設などさまざまな産業において「第4次産業革命」を実現すべく、AIやIoTの活用を推進しており、特に農業分野ではピンポイント農薬散布・施肥テクノロジーに関する基本特許を取得・開発し、国内を中心にスマート農業事業に取り組んでいる。

一方、ルートレックはM2Mプラットフォーマーとして、エネルギー、ヘルスケアなど幅広い分野にM2Mソリューションを提供しており、農業分野においてはAI・IoTを活用したパイプハウス向け養液土耕自動化システム「ゼロアグリ」を販売している。

今回、両社はAI・IoTを活用したスマート農業事業のさらなる展開を目指して、資本業務提携を行うことに合意し、オプティムが提供するOPTiM Cloud IoT OSと、ルートレックが提供するAI・IoTを活用したかん水施肥の自動化技術を組み合わせ、スマート農業栽培技術の高度化や農業バリューチェーン全体のデジタル化を目指す。

具体的には、ルートレックが提供するゼロアグリとオプティムが提供する圃場管理サービス「Agri Field Manager」および関連するAI、IoT技術群を連携させ、生育最適化かん水技術および収穫時期制御技術を実現するシステムの立案、共同開発、実証を行う。

また、オプティムが提供するプラットフォームサービス「Agri Earth(Powered by OPTiM Cloud IoT OS)」を基盤とした農業バリューチェーン全体のデジタル化とエコシステムを構築するほか、東南アジア地域における共同マーケティングを実施。

両社のシナジーを最大限に発揮し、高度なスマート農業サービスの展開を通じて、国内の課題のみならず、東南アジア地域での水の枯渇問題や、多施肥による環境破壊など、農業の課題を解決して、農作物の生産性向上・安定供給、ならびにSDGsにも貢献していく考えだ。